TVアニメ『カワイスギクライシス』のOPテーマ「スペースキャットビッグバン」を担当するのは、『仮面ライダーBLACK SUN』主題歌「Did you see the sunrise?」で鮮烈な印象を与えた話題沸騰中の歌い手「超学生」だ。
秒毎ごとに表情を変えるストレンジなポップサウンドを乗りこなす超絶ボーカルは、一聴すれば癖になること間違いなし。本人から語られる様々な言葉から、楽曲や歌唱へのこだわり、アニメジャンルへの強い思いが伝わってくるはずだ。
――今回、初のアニメタイアップが決まった時のお気持ちは?
超 アニメタイアップは夢でしたので、お話を戴いた時には「やっと自分が担当できる!」という思いと共に、関係者の皆さんや支えてくださったファンの方々への感謝の気持ちが湧きました。
――これまでアニメソングというジャンルに、どんなイメージを持たれていたのでしょうか。
超 それを聴くだけで作品世界を想起させる、まさにアニメタイトルの象徴ですよね。特に今回はOPテーマということで、それだけ大きな責任を背負わせていただいた、と感じています。
――ちなみに『カワイスギクライシス』という作品はご存じでしたか。
超 お話を戴いて初めて原作を読ませていただいたんですが……まず思ったのは「なぜ超学生に話を戴けたんだろう?」と(笑)。
――これまでの楽曲と、世界観のギャップを感じたわけですね。
超 『仮面ライダーBLACK SUN』の主題歌の時は理解できたんですが、これはビックリしました。個人的に猫は大好きなんですが、まさかそれが決め手になったとも思えないですし。でも、こういうジャンルのマンガを読むことはあまりないので、良い機会を戴きました。
内容的にも「猫が可愛い」ということは僕たちの中では当たり前ですが、それを初めて見た宇宙人のリザの感覚や過剰な反応が描かれるのが面白かったです。
★「スペースキャットビッグバン」MV
――今回「スペースキャットビッグバン」という楽曲に挑まれたわけですが、まずこの曲を一聴した際の印象は?
超 前に「Untouchable」という楽曲でご一緒したJazzin'parkさんが手がけていて、これはもう「さすがJazzin'parkさん!」の一言ですね。
――「Untouchable」同様、今回もかなりエッジの効いた楽曲ですね。
超 はい。前曲を受け取った時も驚きましたが、音作りもタイアップという枠に縛られず自由に制作されていて、その一方で超学生の得意な部分と『カワイスギクライシス』の世界をリンクさせる部分をすごく意識して作られているなあ、と感じられて嬉しかったです。
――短い時間の中で変幻自在のボーカルでひとつのドラマを描いているような印象を受けましたが、収録は大変だったのでは?
超 そうですね、普段YouTubeで歌うものとは次元が違うボーカルの「自由さ」が求められたので、そこは苦労しました。音作りに関してもエンジニアさんにいろいろ提案させて頂きましたし、逆にTVで流れることを意識したアプローチを教えて頂くなど、大変勉強になりました。
――レコーディング面で何かチャレンジした部分はありますか。
超 プリプロの際に「僕の家のマイクを持って行っていいですか?」とお願いしました。実際に試したら仕上がりが良かったので、本番テイクもそのまま家のマイクで録音しました。
――それはまた、どういった理由からでしょうか。
超 これまでのレコーディングでマイクを気にしながら収録していたので、自分の普段使っているマイクなら、もっとリラックスして臨めるかな、と。
あとはセリフ回しっぽい歌唱が多かったのも大変でしたね。特に最初の「Myao Myao」言っているところは自分が納得いくところまでやりぬいて、結果一番多くテイクを録ることになりました。
――鳴き声にも相当こだわったわけですね。では、この曲がつけられたアニメPVを初めてご覧になられた時の感想は?
超 まず内容的に「自分がよく観るアニメPVの王道だ!」という感動があって、そこに自分の曲が流れることにも感無量だったんですが、聴き慣れた自分の声がどうにも気になって内容がスッと入ってこないという事態に陥りました(笑)。でも、SNSの感想などを拝見していると良い反響を戴けているようでホッとしました。
――今年は初ワンマンライブ、初メジャーアルバム発売、初アニメタイアップと「初」が続いていますが、ご自身の中でそんな歩みの中に成長を感じる部分もありますか。
超 あります、あります。皆さんの協力の下で夢を叶えていっていますので、その期待に応えるように全力で進んでいきたいです。
アニメージュプラス編集部