◆『ユニバース』が拓いた可能性◆――今後グリッドマンやグリッドナイトとして、こういうことをやってみたいという夢はありますか?鈴村 僕の場合『グリッドナイトファイト』みたいな、行くところまで行っちゃった企画もやらせてもらったからなぁ。
緑川 アニメのグリッドマンもスーツを作ったんだから、また特撮で見てみたいとは昔から言っていたんです。でも、『SSSS.GRIDMAN』に登場した実写のアカネが『ユニバース』でまた出てきたのを見ると、アニメと特撮が50:50な物語を作っても面白いんじゃないかなって。
鈴村 いいですね、『(恐竜探険隊)ボーンフリー』とか『(恐竜大戦争)アイゼンボーグ』みたいなやつ。
緑川 今アニメと特撮を掛け合わせたことができるのは、『グリッドマン』の強みだと思うんです。最近の円谷さんは攻めているイメージがあるから、そんな作品を見てみたいな。「せっかくだから、もうちょっと歩み寄りません?」というか(笑)。
鈴村 素晴らしいアイデアですね、やりましょうよ! 僕『ボーンフリー』大好きだったんで、その話にすごく乗りたくなっちゃった(笑)。
緑川 直人(※『電光超人グリッドマン』の主人公)も師匠みたいな感じで出たりしてね。『ウルトラマンレオ』の時のモロボシ・ダンみたいな(笑)。
鈴村 「そこまでしなくても」と思うくらいビシバシ鍛え上げるんですか(笑)。そうなったら怪獣退治チームも作ってほしい。MAC(※『ウルトラマンレオ』の防衛チーム)みたいに全滅させたりして(笑)。
緑川 それで最後に直人がボロボロになった昔のグリッドマンの姿でおいしいところを持っていったら、胸熱だよね!
鈴村 確かに、すごくいいですね! さっき緑川さんが少し話していましたけど、『ユニバース』の考え方なら完全に実写の作品を作るのもアリなのかなと。別の世界線でグリッドマンとグリッドナイトが戦っている話もできそうですし。
緑川 これまで登場したアシストウェポンって、『電光超人』のオマージュじゃないですか。『ユニバース』ではっちゃけたから、もっと今風のアニメ寄りなデザインのものが出てきても面白いと思うんですよね。尖ったデザインのものとか(笑)。
鈴村 それも見たいなぁ。
緑川 最新の技術なら、そういうデザインも特撮に反映できると思いますし。
(C)円谷プロ (C)2023 TRIGGER・雨宮哲/「劇場版グリッドマンユニバース」製作委員会
――夢が広がりますね(笑)。最後に、鈴村さんにとってグリッドナイト、緑川さんにとってグリッドマンは、どのような存在でしょうか?鈴村 グリッドナイトは、長年特撮を「好きだ」と言い続けて、声優としてのキャリアを積んだタイミングだからこそ出会えたのだと思っています。現場も特撮好きなことを踏まえたディレクションを受けたりして、とてもお芝居がしやすい環境なんです。ずっと特撮が好きで、そのことを言い続けてきたことが、お仕事で形になって帰ってきてくれた。大事なプレゼントのようなキャラクターですね。
緑川 僕にとっては今でも大事な、特撮作品の主人公です。特撮の主人公はそうそうやらせてもらえませんし、アニメも『電光超人』がなければ始まっていなかった。演じることができて、本当に嬉しかったキャラクターです。みんなが『ユニバース』をたくさん観てくださったら、きっと皆さんが喜ぶ展開が待っているんじゃないかなと信じています。ぜひこれからも応援よろしくお願いします!
(C)円谷プロ (C)2023 TRIGGER・雨宮哲/「劇場版グリッドマンユニバース」製作委員会
<Profile>
緑川 光(みどりかわ ひかる)
5月2日生まれ。栃木県出身。青二プロダクション所属。最近の出演作に『とーとつにエジプト神2』(メジェド)、『カワイスギクライシス』(亜妻光彦)など
鈴村健一(すずむら けんいち)
9月12日生まれ。大阪府出身。インテンション所属。最近の出演作に『乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です』(ユリウス・ラファ・ホルファート)、『CRISIS CORE -FINAL FANTASY VII-』(ザックス・フェア)など