• 『七つの魔剣が支配する』田丸篤志・貫井柚佳が気づいた「真のヒロイン」
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2023.07.20

『七つの魔剣が支配する』田丸篤志・貫井柚佳が気づいた「真のヒロイン」

(C)2023宇野朴人/KADOKAWA/キンバリー魔法学校

TOKYO MX、BS11にて毎週金曜24時30分より放送中のアニメ『七つの魔剣が支配する』。舞台は名門・キンバリー魔法学校。学園の門をくぐる1人の少年・オリバー=ホーンを中心に、様々な出身、背景を持つ少年・少女たちがこの学校に集い、魔法使いとなるべく切磋琢磨していくが、魔境と呼ばれるキンバリーの脅威が彼らに牙をむく。仲間と出会い、様々な困難に立ち向かうオリバーを待ち受ける運命とは――。

多彩な魅力にあふれる本作でオリバー・ホーン役を演じる田丸篤志さん、ナナオ・ヒビヤ役を演じる貫井柚佳さんに、作品やキャラクターの見どころについて語っていただいた。
▲左よりオリバー・ホーン役/田丸篤志さん、ナナオ・ヒビヤ役/貫井柚佳さん

――初めて本作に触れた際の印象を聞かせてください。

田丸 もともと、魔法世界を舞台にしたファンタジー作品が大好きでしたが、読み進めていくと主人公がある目的を持ってキンバリー魔法学校に入学していたり、魔法使い特有の「一生かけて成し遂げたい野望」を持ったキャラクターがたくさんいたり……ただ楽しいだけではない、シリアスも上手く融合されている作品だと思いました。

貫井 私も魔法ファンタジーが大好きです! いつか魔法を使いたいと思っています(笑)。私も田丸さんと同じように想像以上にダークな物語が広がる、驚くと同時に更に引き込まれていく作品だと感じました。
作品においての重要なキーワードとなっている「魔に呑まれる」とは一体何なのか……怖いと思いながらも独特な世界にどんどん読む手が止まらなくなりました。また、中二心くすぐるセリフや呪文がたくさんあって、そこもワクワクぞくぞくします!

――それぞれが演じられているキャラクターの印象は?

田丸 面倒見が良く、人への思いやりを持った少年です。大人びた雰囲気は纏っていますが、すごく優秀というわけではない、この作品に出てくるキャラクターたちと比べると「普通の少年」という言葉がピッタリなのではないでしょうか。
しかし、それは表向きのオリバー。先ほども言ったように、目的を持って学校に入学しているという裏の顔があります。そこだけは唯一普通ではない部分ですね。

貫井 ナナオも二つの顔……ではないですが、無邪気な表情を見せたかと思いきや戦闘シーンでは凛とする、ギャップを持ったキャラクターだと思います。でも揺るがない一本の芯を持っていて、真っすぐで素直な性格が魅力です。
魔法学校に通っているのに魔法に無知という異質な存在で、空気が読めない発言をして周囲を驚かせることもありますが、そこが彼女のかわいいところでもあります。また、ナナオのこういった行動・発言によって物語が動くこともありますし、この世界にスパイスを加える重要な存在だという印象を持ちました。

――そんなキャラクターを、どのように演じようと思ったのでしょうか。

田丸 オリバーを演じる上で「余計なことはしない」と決めました。言葉を強く強調したり、抑揚をつけるとオリバーには不要な “意味” が生まれてしまので、基本的なセリフを発するときはナチュラルさを意識しています。
「ここはちょっとこうしてみようかな?」って工夫したくなるシーンもたくさんあるんですけどね(笑)。でも、やりすぎるとキャラがだんだん濃くなっていくんです。オリバーはそうであってはならないと思い、「余計なことはしない」と常に意識して演じました。

貫井 田丸さんの言う「ナチュラル」とは意味合いが違うのですが、ナナオは私・貫井自身のナチュラルなところを活かして演じようと思っています。というのも、声の出し方などが、友達といるときの私の地声に近いんです。私はお芝居をする時、「ここはもっと可憐な音で」「ここは控えめ目に」など声をチューニングしてそのキャラクターを表現することがあるのですが、主に日常シーンのナナオは、すごく自分の普段の喋りに近いところで演じられている感覚があります。といっても性格は全然違うので、頭に浮かんだ言葉をすぐ口に出したり、考えるよりまず行動するという、ナナオの元気で勢いのある性格を表現できるように意識しました。

――監督から指示を受けて、演技について練り直した部分はありますか。

田丸 キャラクター性については何も言われず、最初に自分で作っていったものがそのまま採用されました。「ここはもうちょっと元気に」などの細かいニュアンスの指示はたくさんありましたけどね。ただ、ある敵を倒すシーンにおいて、最初は強い憎しみを持って演じたのですが「もっと仕事を淡々とこなすような演技にしてほしい」と言われました。その理由として、彼の生い立ちがあってのことだと説明を受けて「なるほど」と納得しましたね。

――では、特にリテイクが入った箇所はなかったんですね。

田丸 言いずづらい呪文があって、そこにリテイクが入ったくらいですね。「フランマ」(※火炎呪文)なのですが、オリバーとしてその言葉を言おうとすると、何故か上手く言えなくなってしまいました。これまでも多くの作品で呪文や必殺技を使う機会があったのですが、こんなにリテイクが入ったことは一度もなかった。「フランマ」だけですよ、僕を苦しめた呪文は(笑)!

――(笑)貫井さんはいかがですか?

貫井 私も基本的には、最初に作っていったものでOKをいただけたので、私の思うナナオを演じさせていただきました。日常会話ではハキハキと明るく話す一方で、戦闘シーンではハキハキとは違う「しっかり」とした言葉で相手に言葉を投げかけることを意識しました。

――呪文は大丈夫でしたか。

貫井 ナナオは「魔法って?」「呪文ってなんぞ?」というところから始まるので、あんまり呪文を唱えないんですよ。私は逆に唱えたいのに(笑)! なので、呪文を使うときは「たどたどしい感じで」という指示をいただきました。

田丸 同じ「フランマ」という呪文でも、台本ではナナオの部分だけひらがなになっているんですよ。

貫井 そうなんです。他の皆さんはカッコよく呪文をきめていると思いますが、ナナオだけは、同じ呪文でも少し違う響きに聴こえていましたら嬉しいです……!

(C)2023宇野朴人/KADOKAWA/キンバリー魔法学校

アニメージュプラス編集部

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