• 【マイ・エレメント】火と水を生かすキャラクターデザインの秘密と苦労
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2023.08.02

【マイ・エレメント】火と水を生かすキャラクターデザインの秘密と苦労

(C)2023 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

火・水・土・風のエレメントたちが暮らす世界を舞台に描かれる、ディズニー&ピクサー最新作『マイ・エレメント』が、いよいよ8月4日(金)に劇場公開される。
本作の主人公はキリっとした勝気な目が可愛らしい “火” の女の子・エンバーと、うるうるした見た目で優し気な表情が印象的な “水” の青年・ウェイド。その独特なキャラクターデザインはいかにして誕生したのか、メインスタッフの言葉から明らかにしていこう。

今でこそピクサーの人気キャラクターに仲間入りするような可愛らしい見た目となっているエンバーだが、「本作のキャラクターを描き始めた最初の頃、実はエンバーは “悪魔” のような少し怖いビジュアルだった」とピーター・ソーン監督は語る。
現在のデザインに辿り着くまでにおいて監督が意識したのは、「可愛らしいところがありつつ、親近感が湧くようなリアルなキャラクターにすることが大事」とのことで、二つの要素の両立こそがキャラクターデザインの大きなポイントなのだと明かした。

これまでもピクサーは、『トイ・ストーリー』で描かれた人間のように動いたり話したりする “おもちゃ ”のウッディやバズたち、『ファインディング・ニモ』で冒険を繰り広げた “海の生き物” のニモやドリーたちなど、人間でないキャラクターの数々をポップで可愛らしいだけでなく、本当に存在していそうなほどリアルにデザインし、世界中から愛される人気者を作り上げてきた。そんなピクサーが最新作で描くのは、愛らしくてユニークな4つのエレメントたちだ。

エレメント(元素)がモチーフになったキャラクターを制作するにあたって、ソーン監督は語る。
「やはり火と水をキャラクターにするのが一番難しかったです。火は怒っているイメージがすごく強いので、火に目をつけただけで悪魔に見えてしまい、とても共感しにくく感じました。水は透明であることもあって、光の当て方だけでもどこの部分が照らされているのか、どこが全部見えるのか、目と口をどこにつけるのがいいか、など本当に苦戦しました。良いバランスを見つけるのがすごく難しかったです」
難しい素材をいかに愛らしいキャラクターへと落とし込むのか、スタッフは試行錯誤を重ねた。

そしてキャラクターは、キュートなだけでなく “リアル” に表現されることも求められた。ソーン監督のもとでキャラクタースーパーバイザーを務めたジュニー・リングによると――
「僕たちは、物理的に正しくリアルなものと、イラストや漫画っぽいもの、という2つの要素を使わなければならないと思いました。どれほど漫画っぽくなっていても、キャラクターは本物の火だと観客が感じられなければいけないので、アート部と相談し、いろいろなものを参考にしました」
と、表現の可能性を様々な方向へと広げながらキャラクター造型を進めていったという。

このようにして制作陣は、火や水そのものであることを忠実に表現しながら、親しみを抱くことができるキャラクターとしてエンバーとウェイドを誕生させた。
個性豊かなキャラクターたちと共に、エレメントの世界で起こる、ピクサー史上最も “ロマンティックな奇跡” を抜群の映像美で描く本作。火の街から出ることなく大好きな父の店を継ぐために頑張っていたエンバーはある日、自分とは正反対で自由な心をもつウェイドに 出会う。少しずつ心を通わせていく中で、エンバーはひとりでは気づけなかった新たな “自分の可能性” を見つけていく――。

是非劇場で、スタッフが徹底的にこだわったエンバーとウェイドの可愛さとリアルさに注目してほしい。

>>>個性的なキャラクターに注目!『マイ・エレメント』場面カットを見る(写真11点)

(C)2023 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

アニメージュプラス編集部

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