• 八代拓&佐倉綾音を圧倒した『め組の大吾 救国のオレンジ』が突き付けるリアル
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2023.09.28

八代拓&佐倉綾音を圧倒した『め組の大吾 救国のオレンジ』が突き付けるリアル

(C)曽田正人・冨山玖呂・講談社/「め組の大吾 救国のオレンジ」製作委員会


──では、大吾にはどんな印象がありますか?

八代 雪と同じく、リスペクトを含んだ嫉妬みたいものはありますね。ただ雪と違って大吾のレベルまでいっちゃうと割と心配に思う方が大きいかも(笑)。 多分ああいうタイプの人ってすごいエネルギーを発揮するけれど、手段を選ばなかったり間違った方向に振り切れる可能性が高いと思うんです。なので絶対に目が離せない、常に気になる監視対象、といった感じですね(笑)。

佐倉 大吾は基本、不言実行の人じゃないですか。大きな決意とか勿論口に出すこともあるんでしょうけれど、その不言実行なところがとてもカッコいいなと私は思っています。
大吾のようにありたいなと個人的には思うんですけれど、そうやって生きるのって大変なことなんでしょうね。

──この作品を観て、魅力に感じる部分やお気に入りのシーンなどはありますか。

佐倉 この作品は現実とリンクしていて、こんなにも人のために頑張っている人がいる現場が存在するんだということにすごい衝撃を受けました。日常的に聞こえるサイレンの音の先で失われようとする命があって、そんな彼らを自分の命を賭けて救おうとする消防官がいることを、この作品に触れてお恥ずかしながら初めて意識することが出来たと思っています。

現実と重ね合わせて読んだ時にはとても苦しい気持ちになりましたし、無事に救助が成功した時の感動やその先にあるさまざまな人々の思いに、心を揺さぶられる感覚がありました。

八代 自分の命以上に他の人の命に対して真摯に向き合っていくシーンが多くて、「こんなに命に向き合うのって怖いのか」って思うことも多かったです。
印象に残ったのは、もう挙げ出したらきりがないぐらいなんですが、大吾がラーメン屋の店主を救うシーンが心に残っています。大吾が人の命を救うだけでなく、その先の未来まで考えて救出しようとする姿に「人の命に向き合うって、どういうことなんだろう?」ということをすごく考えさせられました。 そういう命というもののリアルさ、命以上のものも救う大切さみたいなものがすごく描かれている作品だと、僕は思っています。

──駿と雪が仕事にしている消防官について、どんな印象がありますか?

八代 僕は岩手県出身で、東日本大震災が起こった時は現地にいたんです。たくさんの命が失われ続けていくような状態の中で、危険な場所に来てくださったのが消防やレスキューの方たちでした。「命を助けて町を守ってくれている」みたいな漠然としたイメージはあったんですが、実際に自分の命を張って人のために動いている姿を見て、「何てとてつもない仕事なんだろう」って感じた記憶があります。

自分自身が危機に陥らない限り、身近に感じることのない存在ではあるんですが、いつも僕らを守るために日々取り組んでいるんですよね。もうホントに頭が下がる思いというか、「この人たちのおかげで安全に生きられているんだな」っていう思いを改めて作品を通して感じさせてもらいました。

佐倉 私は消防官さんのお世話になったことがないんです、それってとても幸せな人生なんだと思うんですけれど。
私が消防署の前を通りかかる時に見る消防官さんの普段の姿って、決してヒーローのそれじゃないんですよ。笑ったり、食べたり、休憩したり、お仕事したりと、私たちと何も変わらない姿だったりするんです。 でも、ひとたび緊急事態になったらパッと気持ちを切り替えて命と向き合うことになる――そんな瞬間がずっと続いていくんだろうなと思うと、何かとてもありがたい気持ちになりますね。

──では最後に、本作の放送開始を楽しみにしている方々にメッセージをお願いします。

八代 ファンタジーとはまた違う、リアリティに満ちた凄みや緊張感に震える戦いが描かれていきます。心に直接訴えかけてくるような感情が多く含まれる作品だと思いますので、ぜひ楽しんで観ていただければと思います。

佐倉 次の瞬間、皆さんの自分の身にも起こるかもしれない題材を扱った物語になります。観ていただければ有意義な時間を過ごせる作品になっていますので、お一人だけでなく、ぜひご家族や友達と感想を共有しながらご覧になっていただけたなら嬉しいです。

八代拓(やしろ たく)
1月6日生まれ。ヴィムス所属。主な出演作は『ポケットモンスター』(フリード)、『アンデッドガール・マーダーファルス』(真打津軽)、『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』(相楽左之助)、『おとなりに銀河』(久我一郎)、遊☆戯☆王SEVENS(ルーク)ほか。

佐倉綾音(さくら あやね)
1月29日生まれ。青二プロダクション所属。主な出演作は『わたしの幸せな結婚』(斎森香耶)、『カノジョも彼女』(佐木咲)、『月が導く異世界道中』(巴/蜃)、『進撃の巨人』(ガビ・ブラウン)、『五等分の花嫁』(中野四葉)、『僕のヒーローアカデミア』 (麗日お茶子)ほか。

>>>冒頭からクライマックス!『め組の大吾 救国のオレンジ』先行カットを見る(写真21点)

(C)曽田正人・冨山玖呂・講談社/「め組の大吾 救国のオレンジ」製作委員会

アニメージュプラス編集部

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