【FLOW】『帰還者の魔法は特別です』OP曲は新たなアプローチ！

FLOWがニューシングル『GET BACK』をリリース。表題曲「GET BACK」は、電子マンガ・ノベルサービス「ピッコマ」で連載中のSMARTOON®︎作品を原作にしたアニメ『帰還者の魔法は特別です』オープニングテーマで、FLOW史上最速の楽曲として話題。カップリングには、iOS/Android向けアプリ『コードギアス 反逆のルルーシュ ロストストーリーズ』メインストリー第2部主題歌「LOST」などを収録。前編では「GET BACK」について、楽曲に込めたこだわりなど話を聞いた。（前編／全2回）

■昔のマンガをデジタルで買い直して読んでいる

――「GET BACK」は、アニメ『帰還者の魔法は特別です』オープニングテーマです。

TAKE（G）：完全新作のアニメのテーマソングを手がけるのは2年ぶりです。このアニメは、原作が韓国の縦読みのマンガでフルカラーの作品で、僕らが「転生モノ」の作品でテーマソングを手がけるのが初めてなので、そういう部分でも「新しいアプローチができるのでは」という思いから制作が始まりました。

――分厚い週刊マンガ世代の皆さんとしては、縦読みのマンガってどうですか？

KEIGO（Vo）：時代がもう紙ではなくなっているから、手元で縦でも横でもスクロールして読む時代なんだなと思いました。

TAKE：スマホで読むことを前提にしているので、すごく読みやすいですよね。

GOTS（B）：僕はもう、そもそも老眼なので、スマホで何かを読むことがしんどくて（笑）。でもデジタルのマンガはパソコンで読んだりしているので、まあこういう作品にも徐々に慣れてきました。

IWASAKI（Dr）：僕も紙で読む機会は減ってきたんですけど、スマホより画面が大きいタブレットで読んでいるので、サイズ感はコミックスと変わらないし。ページをめくる感覚でスクロールできるので、そこは違和感なく読めています。

■｢GET BACK｣はFLOW史上最速のBPM200

――「GET BACK」はシンプルな曲だけど、ギターのリフが印象に残りました。楽曲を制作するうえで、アニメから何か取り入れたものはありましたか？

TAKE：原作で印象的だったのは、魔法を発動するときの魔方陣が、すごく鮮やかできれいだったことです。フルカラーの作品だから余計にそう感じたのもあったと思いますが、そういうところを音に落とし込めないかと考えて、ギターの音色やフレーズを考えました。また、転生ものは最近のアニメのトレンドですけど、そのなかで音楽もボカロの曲のようなものが席巻していて、BPMがとても速いことが特徴です。それがある意味で今っぽいと言えるわけで、そういう部分で｢GET BACK｣は、BPM200というFLOW史上最速の楽曲になりました。

――その分、リズム隊は演奏がすごく大変ということですね。

IWASAKI：最初にデモを聴いたとき、「こういう感じできたか」と。でも今のトレンドがそういうものなら、それをむしろ武器として使えたらと思って、今回はメタル要素のあるアプローチを試みました。

GOTS：ベースは、すごく低い音と高い音を行ったり来たりするような楽曲なので、スピード感を大切に演奏しました。

――速いと歌うのも大変です。

TAKE：ボカロの曲で、すごく早口の曲とかブレスポイントも無い曲があって、そういうところで新しいカルチャーが生まれているのは面白いですよね。デジタルと生身の人間が融合していって、別のものが生まれているという。

KOHSHI（Vo）：そういうネット上でバシバシやられているような速い曲を、バンドでやっているような感覚です。

KEIGO：でもうちはボーカルがふたりいるから、まだいいほうですよ。

TAKE：あと、アニメのオープニングで流れるという部分で、疾走感も意識しました。