• 【劇場版ポールプリンセス!!】スタッフが伝えたかった「ポールダンス本来の魅力」
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2023.11.28

【劇場版ポールプリンセス!!】スタッフが伝えたかった「ポールダンス本来の魅力」

(C)エイベックス・ピクチャーズ / タツノコプロ / ポールプリンセス!!製作委員会

ポールダンスに賭ける少女たちの青春を描いたオリジナルアニメ『ポールプリンセス!!』。現在YouTubeで配信中のシリーズ全8話を経て描かれるその先の物語となる『劇場版 ポールプリンセス!!』が、現在全国公開中だ。
本作でポールダンスの監修を務めたSTUDIO TRANSFORMのKAORIさんに、まだまだ知名度が低いポールダンスの魅力をアニメの表現に落とし込む喜びと苦労について、お話をうかがった。

――YouTube配信のショートアニメシリーズ全8話を経て、『ポールプリンセス!!』が遂に劇場版まで辿り着いた心境からお聞かせください。

KAORI この企画には 2020年 から関わってきました。YouTubeから劇場版まで長かったようでアッという間でしたが、ひとつ何かをやり遂げられたなという気持ちでいます。

――バーレスクのイメージが強いポールダンスをアニメにする、と聞いた時はさぞ驚かれたのではないですか。

KAORI やはりそういうイメージが強いですよね。昔日本舞踊をやっている時には「すごいね」と言われていたのに、ポールダンスって言うと顔をしかめられることが多くて……私はそれが悔しかったんです。勿論セクシーな要素もありますが、それだけにとどまらない魅力がポールダンスにはあって、いつか絶対に国立劇場みたいな舞台で踊れるものにするんだ、と20年間ずっと頑張ってきました。だからこそ、子供から大人まで楽しめるアニメの題材として扱ってもらえることが、まず嬉しかったです。

――今回「監修」というクレジットになっていますが、実際の作業はどのような形で行われたのですか。

KAORI まずスタッフの皆さんが私のスタジオの発表会に来てくださって、細かく取材をしていただきました。キャラの衣装もその時に踊っていた子たちのものを参考にして作ってくれていますし、彼女たちがどういう思いでポールダンスを踊っていて、どんな時に辛く苦しいのか、みたいなことをヒアリングしてくれました。
あとスタッフのみなさんが実際にポールダンスを体験する機会も設けて、「あ、こうすると痛いんだね」「やっていると、こんな声が出るんだ」とかワイワイと学んでくださっていました。

――ポールダンスの現場の熱気と、それに向かう女の子たちの生の声が反映されているわけですね。

KAORI ストーリーや映像は勿論スタッフのみなさんで考えているものですけれど、それをさらにリアルにするために持っている情報はすべてお話しさせて頂きました。私としては、本当に一緒にこの作品を作りあげたというイメージがあります。

――ポールダンスをやるにあたって、身体のどういう部分を大事にされているのですか。

KAORI もちろん力もいるんですけれど、やはりバランスと体幹ですかね。これまで何もやっていない子でも夢が見られる場所です。技の難易度はどうであれ、ポールを使った表現ができるのですから。
例えば、ユカリのダンスって実はアクロバティックですごいことをしているんですよ。でもそこまでいくのは本当に大変で、ミオやリリア、サナくらいのパフォーマンスなら「私たちでもできるかも?」と思ってもらえるんじゃないかと思うんです。私のそういう思いも、今回のストーリーに反映されていると思います。

――いわゆるテクニックだけが評価の対象にならないわけですね。

KAORI コンクールの評価点は、曲に対して、衣装やメイクや表現、照明が合っているかなども加味されますね。要はダンスの世界観をどれだけ観客に伝えられるか、なんです。

――では、曲のセレクトもかなり重要な要素に?

KAORI そうです、自分が表現したいことをすごくみんな考えて演じています。一方、スポーツ性の強い大会の場合はフィギュアスケートと同じで、「脚を180度開いて3秒キープ」みたいなことを繋いでいって点数を稼いでいく感じです。
うちのスタジオは前者の「表現したい」という子のほうが少し多めかもしれません。私は脚が開かなくても全然いいよ、とにかくポールダンスを楽しみましょう」というスタンスで接しています。

(C)エイベックス・ピクチャーズ / タツノコプロ / ポールプリンセス!!製作委員会

アニメージュプラス編集部

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