• 東京国際映画祭で『ギャバンVSデカレンジャー』『キュウレンVSスペース・スクワッド』上映!スタッフトークレポ!
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2019.11.06

東京国際映画祭で『ギャバンVSデカレンジャー』『キュウレンVSスペース・スクワッド』上映!スタッフトークレポ!

左から、プロデューサーの望月卓氏、塚田英明氏、脚本の荒川稔久氏、プロデューサーの中野剛氏、山田真行氏

今年第32回を迎える「東京国際映画祭」が10月28日(月)〜11月5日(火)まで開催された。今回は日本のアニメ/特撮にスポット当てた作品上映が行われ、10月30日(水)六本木アリーナにて、『スペース・スクワッド ギャバンVSデカレンジャー』(2017年/監督:坂本浩一、脚本:荒川稔久)と、『宇宙戦隊キュウレンジャーVSスペース・スクワッド』(2018年/監督:坂本浩一、脚本:毛利亘宏)の2本が特別上映された。

『宇宙戦隊キュウレンジャーVSスペース・スクワッド』上映後に、プロデューサーの塚田英明氏、望月卓氏、中野剛氏、山田真行氏、そして東映特撮作品の脚本も数多く手掛け、今回の『スペース・スクワッド ギャバンVSデカレンジャー』の脚本を手掛けた荒川稔久氏が登壇し、山田さん司会進行のもとトークイベントが行われた。

まず最初に今回のトークテーマとして「今後のスペース・スクワッドシリーズについて」がドーンと発表されると会場から歓声と共に拍手! そして気になるトークテーマの前に「スペース・スクワッド」シリーズの簡単なおさらいが行われた。

『宇宙刑事ギャバン』(1982-1983)の大葉健二さん演じる主人公・烈から2代目の撃(演・石垣佑磨)が主人公となる2012年10月公開の映画『宇宙刑事ギャバン THE MOVIE』からスタートし、2013年4月公開の映画『仮面ライダー×スーパー戦隊×宇宙刑事 スーパーヒーロー大戦Z』、2014年10月のVシネマ『宇宙刑事シャリバンNEXT GENERATION』、2014年11月のVシネマ『宇宙刑事シャイダーNEXT GENERATION』、2015年10月のVシネマ『特捜戦隊デカレンジャー10YEARS AFTER』、2017年6月上映の『スペーススクワッド ギャバンVSデカレンジャー』・『ガールズイントラブル スペース・スクワッド エピソードゼロ』、2018年6月上映のVシネクスト『キュウレンジャーVSスペース・スクワッド』までを年表と共に紹介。

すると塚田さんがその年表を見て、「スペース・スクワッドはここから(2017年)ですよ、若干水増しが(笑)」と突っ込むと、山田さんが「『宇宙刑事ギャバン THE MOVIE』が、初代のギャバンから30周年で作られたのを皮切りにクロスオーバーが続いているというところで、皆様ご理解を…」と応えるも、荒川さんから「だったら、『ゴーカイVSギャバン』(2012年公開『海賊戦隊ゴーカイジャーVS宇宙刑事ギャバン THE MOVIE』)も入れて欲しかった…」との突っ込みも入り、思わず場内大爆笑!

「スペース・スクワッド」を始めた経緯について訊かれた塚田さんは、最初の映画『宇宙刑事ギャバン THE MOVIE』を日笠(淳)プロデューサーがチーフとしてやっていて、羨ましく思いつつも「当時は『仮面ライダーフォーゼ』をやっていて手伝えなかった」と話し、またちょうどその作品でシャリバン役を自身がプロデューサーを務めた『獣拳戦隊ゲキレンジャー』で一緒だった三浦力さんが演じていたので、いつかシャリバンをと思っていたところ、東映ビデオの中野さんとの別の企画打ち合わせの際、「『それより宇宙刑事やりませんか?』と言ったらシャリバンとシャイダーが実現した」と明かしてくれた。

またVシネマ『特捜戦隊デカレンジャー10YEARS AFTER』は、その前にあった『忍風戦隊ハリケンジャー10YEARS AFTER』でハリケンジャーを演じていた山本康平さんと長澤奈央さんが「やりたい」という想いから実現させてくれたから、『特捜戦隊デカレンジャー』でも『10YEARS AFTER』が成立したと話し、またそれがうまくいったから、ネクストジェネレーションもデカレンジャーもやりたい、「じゃあ一緒にやろう」ということで、『スペーススクワッド ギャバンVSデカレンジャー』・『ガールズイントラブル スペース・スクワッド エピソードゼロ』ができたと話してくれた。

ただし『ガールズイントラブル スペース・スクワッド エピソードゼロ』に関しては、「最初もっと10分ぐらいでやろうって言ってましたよね(笑)」と中野さん、塚田さんも「大体、坂本(浩一)監督が減らすのを嫌がるので、どんどん増し増しでいろいろやって、2本作りました(笑)」と内情を披露。

Vシネクスト『キュウレンジャーVSスペース・スクワッド』の話しでは、望月さんが『ギャバンVSデカレンジャー』が公開されるとき、自身がプロデューサーを務めた『宇宙戦隊キュウレンジャー』を放送しており、宇宙ものであること、またPRも兼ねてTVにもギャバンとデカレンジャーに出てもらったと話した。「それが18話(「緊急出動!スペースヒーロー!」)ですよね。荒川さんに書いていただいて。『いいよ』って言ってくれたんですよね。すごくスペシャル感があって…」とうれしそうに当時を振り返った。
続けて「それが後々、宇宙という繋がりもあるし、スペース・スクワッドで次の作品を目指していたところ合致して、『一緒にやっちゃえば』と言われて(笑)」と話すと、中野さんも「大体、一緒にやっちゃえばで(笑)。東映ビデオの気質として、いろいろ組み合わせてやると企画が成立するというスタンスがあるかもしれない」。

「ネクストジェネレーション」2本、「スペース・スクワッド」2本、TV『宇宙戦隊キュウレンジャー』18話と脚本を手掛けた荒川さんに、作品を超えて設定や世界観を構築するのは難しいのでは尋ねると、実は『デカレンジャー』と『ギャバン』のコラボは最初、銀河連邦警察と宇宙警察の擦り合わせに悩んでいたとのこと。それで作品を何度も見直しているうちに、「シャリバンだったかの何話かで、『宇宙警察』って言ってるんですよ。繋がったじゃん、と思って(笑)。自分的に解決できて気持ちが楽になった」と明かすと、会場が大いに盛り上がった。

Twitterで事前に募集した質問コーナーでは、山田さんから「ウインスペクターが『キュウレンジャーVSスペーススクワッド』の最後に出てきたり、レスキューポリスだったり、そこら辺のことを…」と伺うもちょっと皆がはぐらかしつつも、塚田さんが「確かに今日のテーマだからね」と口火を切り、「レスキューやリたいっていうのは言ってます、言ってましたよね? 予告も乗せていただきましたので、『やりたいねぇ、いつ動く?』という話しはしてます。動いてないわけではないですね、中野さん!」と振ると、中野さんも「会う度に『どうしましょうか?』みたいな話しは」。
荒川さんも「心の中で膨らまして、『(星雲仮面)マシンマン』の30年後とか妄想して…」と会場を沸かせつつも、「とにかく宇宙刑事やるなら、渡辺宙明さんが生きてらっしゃるうちに。100歳まで生きるとは仰ってましたが」と言うと、壇上の皆さんも頷いた。

最後皆さんからの一言。

荒川さん「僕はちょうど大学の頃に宇宙刑事を見ていた世代なので、これに関われたことが大変うれしく、また光栄に思っておりまして、ぜひぜひ引き続き、この流れの上にいろいろ書けたらなと思っているので、応援よろしくお願いします。今日はありがとうございました」

中野さん「今日はありがとうございました。もともと最初、『シャリバNEXT GENERATION』で、塚田さんと喫茶店で『宇宙刑事やりたいよねぇ』という話をしていて始まった企画が、なんと東京国際映画祭の、こんな舞台で、皆さんの前でお話しできるということが、なんて素晴らしいことなんだとつくづく思ってます。やっぱり、何か作って行くっていうことの大切さ、そうすればこういったいろいろな出会いだったり繋がりが出来てくるんだなと思いますので、引き続き、応援のほうよろしくお願いします」

望月さん「本日はありがとうございます。東京国際映画祭の場で非常にありがたいなと思っているんですが、スーパー戦隊も、皆さんご存じの通り、パワーレンジャーで全世界で放映されてますし、メタルヒーローも『ジャスピオン』がブラジルで人気とか、コアな人気の国があると聞いているので、これを機にですね、来年も再来年も、ここで上映できるようなものを作って、世界に出していける特撮作品を作れればいいかなと思っております。本日はありがとうございました」

塚田さん「本日はありがとうございます。東京国際映画祭の一環で、この『スペース・スクワッド』シリーズが上映されたということ、本当にうれしく思っております。荒川さんは大学生だと仰ってましたが、僕、小学生でしたが宇宙刑事がやっぱり好きで、だからやりたいなというところから繋がって、尚且つ、その好きが宇宙警察という設定で『デカレンジャー』にも繋がって、本当にいろんなものが繋がって、『キュウレンジャー』という望月くんがやってる作品にも渡せて、この『スペース・スクワッド』シリーズというのがあると。さらに続けていきたいという想いを、いまここにいる皆さんと、スタッフと再確認できました。頑張って、次も、作ってみたいと思います。よろしくお願いします」

最後に山田さんが「本日、東京国際映画祭にて、この特撮2作品を取り上げて頂きまして、本当に感謝致します。来年も、新作上映ができたらいいなという気持ちはチームで持っておりますので、引き続き、ファンの皆様、応援の程、よろしくお願い致します。本日はありがとうございました」と締めて終了した。

今後のスペース・スクワッドシリーズを、いろいろ想像しながら、期待して待っていよう!


■『スペース・スクワッド ギャバンVSデカレンジャー』
東映ビデオより発売中

(C) 2017 東映ビデオ・バンダイ・東映AG・日本コロムビア・東映

■『宇宙戦隊キュウレンジャーVSスペース・スクワッド』
東映ビデオより発売中

(C)2018東映ビデオ・東映AG・東映 (C)2017 テレビ朝日・東映AG・東映

文/村北恵子

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