10年には『赫奕たる異端』のその後を描く『幻影篇』がスタート(全6話)。フィアナを失って姿を消したキリコの痕跡をバニラ、ココナ、ゴウト、ル・シャッコの4人がテレビシリーズの思い出の地を巡り、後半ではキリコの出自と関係のある異能生存体=神の子にまつわる儀式の謎を追う展開となっていく。『ボトムズ』シリーズの過去と未来を総括するような構成となっており、現時点で時系列的に最も新しい物語となっている。
11年には『赫奕たる異端』と『幻影篇』の間に入るエピソード『孤影再び』がOVAでリリース。交易都市グルフェーで発生したATの武装蜂起に巻き込まれたキリコ、そしてマーティアルから離れて彼に思いを寄せるテイタニアとの関係に決着が付けられる物語で、かつての仲間たちとの30年ぶりの再会も描かれることになる。
『孤影再び』以降アニメでの動きはないが、高橋良輔監督はこれでシリーズが終わったわけではないと語っており、現在は『幻影篇』の続編である「チャイルド 神の子篇」の小説連載をスタートさせている。キリコを主人公とした『装甲騎兵ボトムズ』の壮大なサーガは、まだまだ終わりそうにない。