• GW特選! こどもの日に観たい大塚康生が描いた〈子供たち〉
  • GW特選! こどもの日に観たい大塚康生が描いた〈子供たち〉
2021.05.05

GW特選! こどもの日に観たい大塚康生が描いた〈子供たち〉

去る3月15日に亡くなった、アニメーターの大塚康生さん。
彼がわれわれに残してくれた仕事の数々は、今観てもけっして古びない魅力的なものばかりだ。
GWの締めくくりとなる5月5日の〈こどもの日〉には、そんな大塚さんの仕事の中から、子供たちを活き活きと描いた作品を観てみよう。
大塚さんの手腕から生み出された、元気よく動き回るたくましい子供たちの姿は、きっと活力を与えてくれるはずだ。

『太陽の王子 ホルスの大冒険』(1968年)
▲『太陽の王子 ホルスの大冒険』Blu-ray
高畑勲監督の初監督作で、大塚さんがはじめて作画監督を務めた作品。
父によって他の人間から離されて育てられた少年・ホルスが、仲間となった村の人々と協力して、悪魔・グルンワルドに立ち向かうストーリー。
冒険活劇であると同時に、人間が内面に抱える善悪の葛藤や、人々の団結の大事さを描くシリアスなドラマでもある。
村を悩ませる大カマスを単身で退治し、村の英雄となるホルスは、狼の襲撃も村人たちと協力して退ける。
“迷いの森” の幻想に耐え抜く心の強さや、グルンワルドの妹・ヒルダの内面の葛藤も鋭く見抜き、彼女を救おうと手を差し伸べる。
大自然の中でのびのびと育ったホルスは、さまざまな形の “強さ” を見せてくれる。
そして、大カマス、銀色狼などとの戦いの場面での、現代のデジタル技術を駆使した画面作りとは趣を異にする、独特の生々しさにも注目だ。
そこからぜひ、卓越したアニメーターの手によって描き出されるアニメーション=動画の魅力を感じ取ってほしい。

『パンダ・コパンダ』(1972年)
『パンダ・コパンダ 雨ふりサーカスの巻』(1973年)
▲『パンダ・コパンダ』DVD
宮崎駿が原案・脚本・画面設定。演出(監督)は高畑勲。おばあちゃんが法事で長崎に行ってしまったため、竹林の一軒家でしばらくひとり暮らしをすることになった、小学生のミミ子。
そこに、人の言葉を話す子パンダのパンちゃんとおとうさんのパパンダがやってきて、一緒に暮らし始めることになった。
童話のようなムードと独特のユーモアにあふれ、今観るとかなりシュールでもある、独特の味わいの作品。
何よりの魅力は、とにかく好奇心いっぱいで、どんなに奇妙な出来事も「すてき!」のひとことで受け入れてしまうミミ子の元気さだ。
いつも無邪気な笑顔で、嬉しいことがあるとひょいと逆立ちして喜びを表現する子供らしい動きを見ているだけで、何だかこちらも嬉しくなってしまい、きっと、どんなにおかしな状況でも「それもまあ、いいか」と受け入れられるような気持ちになるだろう。

アニメージュプラス編集部