• 富野由悠季のゼロ年代ファンタジー『リーンの翼』に込められた挑戦
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2021.07.30

富野由悠季のゼロ年代ファンタジー『リーンの翼』に込められた挑戦

富野由悠季監督異色のファンタジーアニメを3週にわたって放送!(C)サンライズ・バンダイビジュアル・バンダイチャンネル

BS12 トゥエルビ金曜深夜のアニメ放送枠「アニメ26」にて、サンライズのリアルロボットアニメが続々と放送中、7月30日から3週連続で『リーンの翼』がスタートする。『聖戦士ダンバイン』から始まった富野由悠季監督の “バイストン・ウェル サーガ” の中でも特殊な立ち位置である本作の魅力を探っていこう。
▲本作のメインキャラ、エイサップ・鈴木(左)とリュクス。

『リーンの翼』は、19831986年に発表された富野監督の同名小説をベースにしている。小説は太平洋戦争末期、特攻兵器・桜花のパイロット迫水真次郎がB-29に特攻を図った時、海と大地の狭間に存在する異世界バイストン・ウェルに召喚されるところから始まる。この時代のバイストン・ウェルにはオーラバトラーが存在せず、迫水は直心陰流の剣術と伝説の勇者の証「リーンの翼」を得て “聖戦士” として活躍するという、正統派ヒロイック・ファンタジーであった。

その後も富野監督によって『ファウ・ファウ物語』(19861987年)、『オーラバトラー戦記』(19861992年)、『バイストン・ウェル物語 ガーゼィの翼』(19951997年)というバイストン・ウェルの世界を描く小説が発表され、『ガーゼィの翼』は19961997年にOVA化されている(全3話)。

2005年にアニメ化された本作は、タイトルこそ『リーンの翼』だが、いわゆる原作の忠実なアニメ化ではなく、小説版のパラレルワールド、ありえたかもしれない未来が描かれているのが特徴となっている。
舞台は、在日米軍基地がある現代の山口県岩国市。日本人の母とアメリカ人の父を持つハーフの青年、エイサップ・鈴木は、地上に現れた「リーンの翼の沓」を履いた少女・リュクスと出会う。彼女は自分の父であるホウジョウ王シンジロウ・サコミズの野望を止めるため、地上とバイスト・ウェルをつなぐ力を持つ沓を盗んだのだ。米軍・自衛隊を巻き込む騒乱が起こる中、エイサップはリュクスと共にバイストン・ウェルへと導かれる。そしてエイサップは最新型のオーラバトラー〈ナナジン〉に乗り込んだことをきっかけに、地上とバイストン・ウェルに跨がる、巨大な戦渦に飲み込まれていく――。
▲下級のフェラリオ・エレボス(左)がエイサップたちの案内役に。

(C)サンライズ・バンダイビジュアル・バンダイチャンネル

アニメージュプラス編集部