『新幹線変形ロボ シンカリオンZ』に、前作『シンカリオン』の主人公・速杉ハヤトが登場! 30話ではイギリスで元気に過ごす姿が描かれたが、1月14日放送の33話での再登場では帰国して遂にシンたちと出会うという、ファン待望のストーリーが展開した。
シン役の津田美波さん、そしてハヤト役の佐倉綾音さんは二人の出会いをどう受け止め、未来に何を期待するのか。お話を伺った。
――『シンカリオンZ』にハヤトが登場するということを知った時、お二人はどう思われましたか。
津田 作品が始まってから前作のキャラが続々と登場してきましたから「どこかでハヤト君に会えるのかな」とは思っていましたので、「やっぱり!」というか「待ってました!」というか(笑)。
佐倉 実は以前からスタッフの方に「ハヤトの力を貸してください!」と言われていたのですが、実際にシナリオを手にした時に身が引き締まるというか……タイトルにZの文字を見た時、知らない世界に入っていく感覚がありました。「ハヤトの守った世界が続いているんだ」という喜びと、ちょっとした緊張を感じたんですが、いざ読み始めると老舗鉄道番組のパロディから始まって。
津田 アハハハ!
佐倉 そこでちょっと心が乱されましたね、何を求められているのか、よくわからなくなって(笑)。でも現場に入ってハヤトとしてセリフを喋り始めたら『シンカリオン』をやっていた頃のとても懐かしい感覚に引き戻されました。
――ちなみに佐倉さんは『シンカリオンZ』をご覧になられていましたか?
佐倉 観ていなかったのでスタッフの方に「観ておいた方がいいですか?」と訊ねたら、「いや、ハヤトは遠いところにいますのでシンとアブトのことは知りません。できれば佐倉さんもハヤトと同じ気持ちで『Z』に参加してください」と言われて。なるほど~と思っていたら、まさか海外に行っていたとは(笑)!
――逆に津田さんは、前作のハヤトに関してどんな印象を抱かれていましたか。
津田 前作を観てくれていた方たちへのハヤト君の影響力ってすごいじゃないですか。なので演じる前に前作をすべて観てしまったら、私もハヤト君に影響を受けてしまうんじゃないかと。
――演じるキャラクター像がぶれてしまいそうになった?
津田 はい。あとシンとハヤトはまだ出会っていないのに、自分がハヤトのことを知った状態でシンを演じるのはちょっと違うんじゃないかとも思ったので。だから実は前作を最終話まで観たのはつい最近なんです。観て思ったのは、ハヤト君って本当に新幹線そのもののイメージなんだな、心と心を繋ぐ人だなって感じました。
佐倉 うんうん。
津田 そしてシンもハヤトとの出会いを経て、人類とテオティを繋ぐという目標が定まってきたので、シンも新幹線になれるんじゃないかなって思えてきました。
――ハヤトがイギリスにいると知った時は、驚かれましたか。
佐倉 イギリスにいるという情報だけ聞いた時は「何で?」と思ったのですが、イギリスってそもそも鉄道の文化がとても進んでいる国だということがセリフに出てきて。そこで納得がいって、「ハヤトは自分の夢を追い続けているんだ、何も変わっていないんだな」と思えました。
――佐倉さん自身としては、ハヤトの現在をどう想像されていましたか。
佐倉 出水総指令長みたいになっているのかな、と思ってました。
津田 え、そっち?
佐倉 運転士を兼ねつつも、本筋としては後進を育てる立場になったんじゃないかなと予想していたんですが、予想を超えていましたね。私は彼に追いつけないな、と改めて思いました。