• 新選組・土方歳三の命日に振り返る!アニメで魅せた〈7つの姿〉
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2022.05.11

新選組・土方歳三の命日に振り返る!アニメで魅せた〈7つの姿〉

『ゴールデンカムイ』の土方歳三(原作単行本第3巻表紙)

5月11日は新選組副長・土方歳三の命日(旧暦)です。幕末という動乱の時代を駆けぬけた新選組のドラマチックな姿は今もなお、多くの人に敬愛されています。
中でも “鬼の副長” と呼ばれる土方歳三は、己の志に殉じた真っ直ぐな生き様が人々に愛され、日本史上でも1、2を争う “人気キャラクター” とも言えます。それゆえ新選組と土方歳三は、有名な司馬遼太郎『燃えよ剣』を筆頭に、数多くの小説、漫画、映画などのフィクション作品の題材にもなってきました。
もちろんアニメ作品にも、数多くの新選組・土方歳三が登場します。命日にちなんで、今回は様々なアニメに登場する7人の土方歳三を編集部がセレクトしてご紹介します!

*各作品の紹介はアニメ版を基調にしています

★多彩に描かれる土方歳三の人間像★

〈その1〉
『ゴールデンカムイ』
土方歳三【声=中田譲治】
いきなり “変わり種” からの紹介となりますが、やはり今、最も旬なのは『ゴールデンカムイ』の土方歳三です。
史実では箱館戦争で戦死している彼が、もしも生き延びていたら……という「IFの世界」の土方は、齢70を超え長く伸びた銀白髪と顎ヒゲが特徴の老人となっているものの、その鋭い眼光は若き日のまま。かつて抱いていた蝦夷地独立の野望をふたたびたぎらせ、アイヌの金塊の在処を示す刺青人皮の争奪戦で暗躍します。

鋼のごとき強い意志や厳しさ、冷徹さは史実上のイメージを残したまま、年齢を重ねたが故のしたたかさや清濁併せ呑む老獪さも身に付けたその姿は、生き延びていてほしかったというファンの思いを反映しているのかもしれません。

>>>アニメ『ゴールデンカムイ』第四期の場面カットを見る(写真7点)

〈その2〉
『PEACE MAKER鐵』
土方歳三【声=中田譲治】
史実をベースとした新選組の物語を、土方の小姓・市村鉄之助の視点で描いた本作。土方のキャラクターや新選組の動向もほぼ史実に沿って語られますが、この作品の魅力はさまざまな事件の合間に、新選組の日常も描かれている点にある。
鉄之介にとっての「上司」としての顔、新選組を切り盛りする副長としての苦悩、沖田総司の病を心配する様子、趣味だった俳句にまつわるエピソードなども、人間・土方歳三の素顔の魅力を感じさせてくれます。

土方を演じているのが、『ゴールデンカムイ』と同じく中田譲治さんなのも、密かな注目ポイント。史実に反して生き残った『PEACE MAKER鐵』の土方が『ゴールデンカムイ』で帰ってきた……両作品のファンなら、そんな妄想を楽しむのもアリかも?

〈その3〉
『土方歳三 白の軌跡』
土方歳三【声=今村直樹】
新政府軍との戦いに敗れ蝦夷地へと落ち延びる土方は、その道中、すでにこの世を去っていた近藤勇と沖田総司の幻と邂逅し、自らの半生を振り返っていく……。土方歳三の生き様を真正面から描いたのがこの作品です。
「日野のバラガキ」と呼ばれた少年時代、近藤たちとの出会い、新選組としての日々——特に注目したいのは、“鬼の副長” と怖れられた冷酷な男が、新政府軍と戦い続けた短い晩年の日々の中で心穏やかな人間へと変化していく過程です。

実際の土方も晩年に大きく成長し、自然と人を惹きつけるようなカリスマ性を持った人物に急速に変化していったという証言が数多く残っているそうです。過酷な経験を経て己の運命を悟り、それを受け入れ、人の気持ちを思いやるリーダーに。いわば、ファンにとって “理想の土方像” が描かれているのかもしれません。

アニメージュプラス編集部

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