• 『金の国 水の国』スタッフがこだわる豪華絢爛&自然豊かな美術の世界
  • 『金の国 水の国』スタッフがこだわる豪華絢爛&自然豊かな美術の世界
2023.01.03

『金の国 水の国』スタッフがこだわる豪華絢爛&自然豊かな美術の世界

(C)岩本ナオ/小学館 (C)2023「金の国 水の国」製作委員会

2017年「このマンガがすごい!」1位(オンナ編)を獲得した岩本ナオの名作コミック『金の国 水の国』が待望の劇場アニメ化、 1月27日(金)より全国劇場公開される。
多くの人々を温かな気持ちにさせた、優しさに満ちた物語の世界が見事にアニメ作品として結実しており、原作ファンならずとも必見の1作となっている。

本作の素晴らしい数多くの見どころから、ここでは物語の魅力をさらに引き立てた美術に注目。渡邉こと乃監督も「美術はかなり細かいので、ぜひ劇場のスクリーンで観てほしいですね」と語るなど、その出来栄えに大きな自信を伺わせている。

100年に渡って国交を断絶している二つの国があった。誰からも相手にされないおっとりした<金の国>の第93王女・サーラ、そして貧しいが家族思いである<水の国>の建築士・ナランバヤルは、それぞれ国の思惑に巻き込まれたことから “偽りの夫婦” を演じることになる。
敵国同士の身でありながら惹かれ合う二人、そしてナランバヤルのある決意が二つの国の運命を大きく揺るがせていくことに……。

本作の絵コンテ・演出を担当した浅香守生は、「漫画によっては一コマの中に背景も無かったりするカットっていっぱいあると思うんですけど、キャラの芝居も含めて、画面の中にどれだけの情報量を入れるかがアニメ化する上で大切だと思います」と語る。つまり美術は文字通りの「背景」の役割だけではなく、キャラクターや世界観の設定を支える重要なパーツであるということだ。

繁栄に浴する一方で水不足にあえぐ商業国家<金の国>、豊かな自然を擁しながら国力の衰えが顕著な<水の国>――本作に登場する二つの国は、それぞれ独特の建築や文化を見せるなど、まさに本作の裏の主役ともいえる存在感を観客に見せつける。
また明るく活気のある金の国の風景はサーラの心の輝きを、静寂と涼しさを感じさせる水の国の風景は聡明で思慮深いナランバヤルのイメージを強く印象付ける役割も果たしている。
▲繁栄を極めた<金の国>の風景は、夕日に照らされてまさに黄金の様に輝く。

▲豊かな水と自然に癒される<水の国>の風景

美術監督を務めたのは、『劇場版BLEACH The DiamondDust Rebellion もう一つの氷輪丸』(2007)、『劇場版 NARUTO 疾風伝 ザ・ロストタワー』(2010)、TVアニメ『からくりサーカス』(2018~2019)などを手がけた清水友幸。
各国のモデルとしたのは、イスラム文化やブータン文化。清水ほかスタッフ一同は様々な資料を読み込み、作品に落とし込んでいく作業が進められた。

(C)岩本ナオ/小学館 (C)2023「金の国 水の国」製作委員会

アニメージュプラス編集部

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