• 『BLUE GIANT』立川譲監督がイベントに登壇 ライブシーンの制作秘話を披露!
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2023.04.12

『BLUE GIANT』立川譲監督がイベントに登壇 ライブシーンの制作秘話を披露!

(C)2023 映画「BLUE GIANT」製作委員会 (C)2013 石塚真一/小学館

2023年2月17日(金)より全国公開中のアニメーション映画『BLUE GIANT』。この度、多くのリクエストにこたえ、2回目となる立川譲監督のティーチインイベントが4月8日(土)にチネチッタ/CINE8【LIVE ZOUND】にて開催された。

原作『BLUE GIANT』は、実写映画化もされた『岳』(映画『岳 -ガク-』2011年公開 主演:小栗旬)の石塚真一氏による漫画作品。
2013年から『ビッグコミック』(小学館)にて連載がスタートし、「マンガ大賞2016」で3位に選出、第62回「小学館漫画賞(一般向け部門)」を受賞。さらに第20回「文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞」を受賞するなど、旋風を巻き起こした。
心を沸き立たせる熱い展開と涙なしには見られない感動のストーリー、音楽が聞こえてくるような圧倒的表現力が多くの読者の心をつかみ、数多くのメディアでも取り上げられている話題作だ。

今回は、「モブサイコ100」シリーズの大ヒットや、劇場版『名探偵コナン』シリーズ第26弾となる劇場版『名探偵コナン 黒鉄の魚影』の公開も控える、今アニメ界で最注目の監督・立川譲が “漫画から音が聞こえてくる” と評判の原作のアニメ化にどのように挑んだのかを語り尽くし、会場からの質疑応答にも答える貴重なティーチインイベントとなった!
さらに、「いま最も映画館で見るべき映画」と言われる本作品は、全国の映画館のこだわりの音響を聴き比べるのも楽しみ方のひとつとして話題になっているが、この度イベントを行ったチネチッタでは、ライヴプロデュース集団クラブチッタと手掛ける最新鋭のハイエンド音響装置〈LIVE ZOUND〉のスクリーンで上映。さらに、拍手をしながらの鑑賞も歓迎し、ライブハウスのような一体感となった。

以下、ティーチインイベントの詳細をご紹介!

公開から約2カ月経つが、鑑賞した観客から絶賛コメントが広がり、原作ファンのみならず多くの映画ファンから圧倒的な支持を集め、現在観客動員63万人を突破する大ヒットを記録している本作。本編の4分の1がライブシーンで占めていることでも話題を呼んでいるが、公開直後から映画をすでにご覧になった人達から、「思わず拍手しそうになった!」、「心の中でスタンディングオベーションした!」など多くの熱いコメントが寄せられており、そんな声に応えて、映画公式サイトからは異例の<拍手歓迎>がアナウンスされた。この日も、ライブシーンでは大きな拍手が起こり、ライブ会場さながらの熱気に包まれた。

そんななか、本作を手掛けた立川譲監督がステージに登壇。
今回多くのリクエストにこたえ、2回目の開催となるティーチインイベントに際し、立川監督は、「公開から2カ月近く経ってもこんなにたくさんのお客様にお越しいただけて嬉しいです。ありがとうございます。音響の良い映画館なので、ライブ会場にいるかのような体験ができたのではないかと思います。今日は宜しくお願いします!」と笑顔で挨拶。多くの拍手に包まれ、トークイベントがスタートした。

反響について聞かれると、「友達の高校生のお子さんが映画館で『BLUE GIANT』を観てくれて、観終わった後に『私って適当に生きているな』って呟いていたと聞いて、ちゃんと届いているなって思い、ぐっときた」と言い、「この映画を観て、今頑張っている人もいるし、頑張れない時もあると思うが、頑張ってる人たちってすごいなと思ってくれるのがすごく嬉しいです」とコメントした。

また、ライブシーンで上原ひとみさんとの印象に残っているやりとりを聞かれると「ダビング作業の時に、上原さんにどうやってライブシーンの絵を作っていったのか? と聞かれ、演奏者が観ている景色の話になった」と言い、「ライブシーンでは、カメラが引いて客観的なアングルになったり、主観の視点に切り替わったりする表現が、演奏者の感覚に近いそうで、絵とすごくマッチしている」と上原さんからお褒めいただき、それに対し、監督は「何回も音楽を聴きながら、ああでもないこうでもないと試行錯誤していった結果生まれました」と漠然とした答えをしてしまったと言うが、それ対し、目を丸くして「天才ですね!」と上原さんに言っていただけて、本当に嬉しかったと当時の気持ちを明かした。

こだわりのライブシーンについて話す中で、監督自身も制作のスタート時から1年以上サックスを習いに行っていたエピソードが明かされ、作品に向き合う真摯な姿勢に客席からも拍手が起こった。

そして、本作で主人公の大たちが夢に向かって努力する姿が感動的だが、改めて制作を振り返って、監督にとって一番チャレンジングだったのはどういったところかと聞かれると「ジャズのライブシーンが毎回同じものにならないように、曲ごとに絵を変えるようにチャレンジしました」と回答。また、演奏時の体の動きについては「複数の技術を使っているが、作画の参考には上原さんや馬場さん、石若さんのレコーディング時の映像をカメラを20台くらいで撮影し、それをもとに絵を作っていった」と驚きの制作エピソードを語った。

さらにイベント後半の客席からの質疑応答では、劇中に何度か登場する黒猫はどういった意図で登場させたのか? と聞かれると、「黒猫は重要キャラクターとして描いていて、原作にもあるシーンだが、前を突き進んでいく姿が大自身と重なるように映画でも登場させた」と話した。
このシーンは映画の冒頭で、雪の中で足跡を残してまっすぐ進んでいく黒猫と、サックスを通してさまざまな人に影響を与えながら前を向いて進んでいく大が重なるシーンとなっている。

最後には、監督が「もっとみなさんに感謝の言葉をお伝えしたいし、もっともっと質問にも答えていきたいので名残惜しいですが、まだまだすごく良い音響で映画をお楽しみいただける機会も残されておりますので、是非また劇場に足を運んでいただけたら嬉しいです」と締めくくり、溢れんばかりの拍手の元、イベントは終了となった。

熱い声援が届けられ続けている本作。何度でも劇場に足を運んで、臨場感を体感しよう!

>>>立川監督のスチール&ポスターを見る!(写真2点)

(C)2023 映画「BLUE GIANT」製作委員会
(C)2013 石塚真一/小学館

アニメージュプラス編集部

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