• 【ウルトラセブン】ひし美ゆり子が本音で語った「アンヌ隊員不変の魅力」
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2023.06.09

【ウルトラセブン】ひし美ゆり子が本音で語った「アンヌ隊員不変の魅力」

ウルトラ警備隊・友里アンヌ隊員がアクリルフィギュアになって甦る/「ひし美ゆり子写真集 All of Anne:2021」(復刊ドットコム)より (C)円谷プロ

ウルトラマンシリーズ屈指の名作『ウルトラセブン』が放送55周年を迎えたことを記念して、復刊ドットコムよりウルトラ警備隊・友里アンヌ隊員の台座付きアクリルフィギュアが発売される。
数多いる円谷プロ作品のヒロインの中でも断トツの人気を誇るアンヌ隊員。その存在が長きに渡りファンの心を捉え続ける理由は何なのか。アンヌ隊員を演じたひし美ゆり子さんに、お話を伺った。

――今回アンヌ隊員のアクリルフィギュアが作られると聞いた時の感想は、どんなものでしたか。

ひし美 最初はピンとこなかった。喫茶店なんかでアクリル板をよく見ることはあったけど(笑)、どんなものなのかまるで想像できなくて。でも見本を見せてもらったら「これなら家に飾っておきたい!」と思ったわ。

――使用されている写真は、ひし美さんの写真集「アンヌへの手紙」(1997・講談社)の表紙を飾ったものと同じですよね。

ひし美 そう、これも含めて『ウルトラセブン』での私のスチール写真の90%は1967年7月14日に撮っているの。(写真に)胸の左にある赤いパーツがないでしょう? ない写真は、全部この日に撮ったものなんです。

――撮影日のことは覚えていらっしゃいますか。

ひし美 あの日は本編の撮影初日で、ダン(森次晃司)は湖のロケに行っていて(放送第3話「湖のひみつ」)、私は円谷プロ前の空き地で私服のままカメラテストをしていたの。そしたら、狭い道にグワングワンってすごい音を出しながらポインターが入って来たのでビックリしたわよ。それからウルトラ警備隊の制服に着替えて、帰って来たダンと一緒に撮影しました。でも……ここから55年も経っちゃったなんてゾッとしちゃうわね(笑)。だって、ついこの前みたいな感覚だもの。
▲カメラテスト時の私服姿のひし美さん/「ひし美ゆり子写真集 All of Anne:2021」(復刊ドットコム)より

――55年前のことを、そこまでハッキリ覚えていらっしゃるのはすごいですね。

ひし美 私は記憶力がすごくいいの。でも、逆に最近のことはよく忘れちゃってて……ちょっと自信なくしちゃった(笑)。

――55年前の作品ではありますが、『ウルトラセブン』はファンにとって単なる昔のドラマでは終わらない、今の目線でも楽しめるエバーグリーンの魅力を放っていると思うんです。

ひし美 『ウルトラマン』に比べたら視聴率もイマイチだったし、怪獣が出てこない回もあるのにね……大人っぽいムードがあるからかな? 実は私、最近一番嫌いだったエピソードの印象が変わったの。それは目を背けたくなるような処刑の場面があって……。

――第43話『第四惑星の悪夢』でしょうか。

ひし美 そう、それ。今まであそこは飛ばして観ていたし、実相寺(昭雄)さんと対談した時もそう話してた。でもこの前改めて観直した時に、あの場面が今の世界の状況に重なって見えたのね。AIに人間の尊厳を奪われるなんていう話を55年も前に子供番組でやっているのよ、それってすごくない? 結局、それをこの年齢になるまで理解できなかった私の方が子供だったのね。

――つまり55年経っても新たな発見ができる作品、ということになるのでは?

ひし美 そう、奥深いよね!

(C)円谷プロ

アニメージュプラス編集部

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