• 宮川愛李『タンバリンの鳴る丘』の制作秘話インタビュー!【前編】
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2023.07.15

宮川愛李『タンバリンの鳴る丘』の制作秘話インタビュー!【前編】

宮川愛李『タンバリンの鳴る丘』の制作秘話インタビュー!【前編】


■行き当たりばったりのワクワク感を大事に!

――異世界転生モノのタイアップは初ということで、その部分でどんなことを意識しましたか?

宮川:私はデビューして5年目なのですが、自分の軸がまだしっかり定まっていない段階だと思っているんです。その上でタイアップ作品の良さも伝えられる楽曲を作りたいと思いながら、いつも制作しています。原作を読んで純粋に感じたことや、素直に出て来た言葉を歌詞に入れようという意識がありました。異世界転生モノであるとかファンタジー作品のタイアップ曲を作ることは私にとって挑戦だったので、新しい風を吹かせたいと思って。ちょっとおふざけじゃないけど、言葉の語呂とか遊び心を意識して制作しました。

――宮川さんご自身で作詞されていますが、作詞は携帯で書くのですか?

宮川:その時によって違って、移動中に「今やっちゃおう」と思って携帯に打ち込む時もあれば、家でじっくりパソコンと向き合って書く時もあるし、レコーディングの途中で言い回しを変える時なんかは、歌詞カードに直接書き込んじゃいますね。飽き性で、一カ所で集中してやれないという(笑)。特に今回の「タンバリンの鳴る丘」は、行き当たりばったりのワクワク感を大事にしたいというのがあったので、一カ所に腰を据えてじっくり考えるよりも、いろんなシチュエーションで突発的に浮かんだワードを活かしたほうがいいと思って。それをパズルのように組み合わせていく感じで作詞をしました。

■異世界には、きっと私たちの常識から外れたものがはびこっている

――〈羽生えたメイドがくちばしでヒューと鳴く〉とか、独特で面白いですよね。

宮川:実際に絵に描いてみたら、すごくカオスですけど(笑)。〈羽生えたメイドがくちばしでヒューと鳴く〉は、どうやって出て来たのか覚えていませんけど、語感とか字面とか、ハミングで歌ってみて母音がこうだから歌う時に滑らかとか、そういう技術的な部分も意識しながら、試行錯誤した中で出て来た言葉だったと思います。

――〈食べかけの「愛す」はカタカナで「ライク」だ〉は、ラブ未満のライクの感情を表現しているのですか?

宮川:私自身でも正直、はっきりとどういう意味で書いたのかは不明なのですが、この曲は、そういう理解できないもの、受け入れがたいものでも、とりあえず表に出してみようと思って書きました。きっと実際の異世界やファンタジー世界は、私たちの常識から外れた理解しがたいものや、時にはストレスになり得るものが、きっとたくさんはびこっているのだろうと思うんです。自分の中で異世界を想像した時に、文章的に正しい歌詞を書いたとしても楽しいだけの普通の曲になってしまうだけなので、私の頭の中をファンタジーにしてハチャメチャを意識して生まれた歌詞です。

――誰かの上手く言語化できなかった感情と、マッチするかもしれませんね。

宮川:頭の中のことは支離滅裂で、それを上手く表現できないモヤモヤとかフラストレーションを、「ああ、そうか。こういうテンションで、こういうことが言いたかったんだよ」っていう形にして世に出すのが、アーティストの使命だと思っています。決して独りよがりにならず、誰かの心に寄り添えるような、共感性の高い作品作りがしっかりできるように頑張っていきたいです。

●宮川愛李『タンバリンの鳴る丘』の制作秘話インタビュー!【後編】

<CD情報>
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★宮川愛李 公式HP
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ライター:榑林史章、編集:アニメージュプラス

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