• 【劇場版パトレイバー】冨永みーな&古川登志夫が振り返る「等身大のキャスティング」
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2023.08.14

【劇場版パトレイバー】冨永みーな&古川登志夫が振り返る「等身大のキャスティング」

『パトレイバーthe Movie』上映イベントに登壇した冨永みーな(左)、古川登志夫(右)


本作も含めた『パトレイバー』シリーズ全体に共通する魅力のひとつが、卓越したキャスト陣による会話劇と、そこから生み出されるキャラクターの個性であることは論を待たないだろう。

そんな『パトレイバー』のアフレコ現場や共演者たちについて、古川は「それぞれ勉強してこられた道筋もみんな違うし、ひとりひとりみんなお芝居や演技論自体がまったく違っているんです。みんさん演技力のある方ばかりで、しかも演技の質がみんな違うというのがすごく印象深くて。後藤隊長の大林(隆介)さんなんか、僕の中には全然ない演技論なんです。普通なら『南雲さん(フラットなイントネーションで)』と呼びかけるところを、『南雲さぁ〜ん(独特のイントネーションで)』と言ったりする感覚は僕の中にはないもので。千葉(繁)さんさんもそうだし、みなさん違う演技論で、それを何とか盗みたいなとスタジオで躍起になっていた記憶がありますね」と振り返った。

また、冨永が「私自身、いろいろな作品をやっている中で、泉野明はいちばん自分に近いって思っているんです」と述べると、古川が思わず「同感!」と相づちを打つ場面も。
自身たちのみならずキャスティング全体に「キャラクターとキャストの近さ」があったという印象を二人ともに感じているそうで、
「(OVAで)2〜3回録りはじめた段階で “自分のままで演じていいんだ” ということはみなさんもう気付いていて。いわゆるアニメ声やアニメ的な台詞の言い回しではなく、古川さんが喋っているようにーーつまり “古川遊馬” か “篠原登志夫” かにしてください、と(笑)」(古川)
「きっと、他のキャストのみなさんもそう思っていらっしゃると思います。今、観ていただいた特車二課のメンバーと、スタジオの中で声をやっている声優の私たちと、すごく似ているんです。性格が似ているというわけではないですけれど、内面から出てくるものが何となく似ていて。だからみなさん、演技をしているのか、本当にここで(素の)会話をしているのか(わからなくなるような)、とても特殊なスタジオでした」(冨永)
と、それぞれに当時演じていた頃の感覚を語ってくれた。

それぞれに卓越した演技力と個性的な “演技論” を持つキャスト陣の、等身大で自然体な演技が生み出す会話劇ーー『パトレイバー』シリーズの、時代を超えるキャラの魅力を作り上げた秘密の一端が明かされる、貴重な舞台挨拶となった。

>>>何度観ても大興奮!『パトレイバーthe Movie』場面カットを見る(写真8点)

(C)1989 HEADGEAR/BANDAI VISUAL/TOHOKUSHINSHA

アニメージュプラス編集部

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