2023年5月21日にZepp Haneda (TOKYO)で開催された、アニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』の劇中バンド「結束バンド」による初ライブのステージを収録した『結束バンドLIVE-恒星-』Blu-ray&DVDが2023年11月22日に発売される。アニメージュプラスではリードギター/後藤ひとり役・青山吉能さん、ギター&ボーカル/喜多郁代役・長谷川育美さんへのインタビューを2回に分けて掲載。後編となる本稿ではライブ映像を観ての印象、歌う際の意識についてうかがった。▲(左から)後藤ひとり役・青山吉能さん、喜多郁代役・長谷川育美さん 撮影/大山雅夫
>>>インタビュー前編はこちら――Blu-ray&DVDで改めてライブ映像を観ての印象はいかがでしたか?長谷川 私自身、当日は出ずっぱりで他の人たちのパフォーマンスをゆっくり観られなかったので、それを映像を通して確認できたのが本当に嬉しかったです。貰った瞬間、よっぴが演奏しているところを観ちゃいました。
青山 いや、そこは自分のところを観ようよ!
長谷川 当日はメイク直しで観られなかったから、どんな演奏をしていたのか気になっちゃって(笑)。
――Blu-ray&DVDではライブ映像を観ながら結束バンドの4人で収録されたオーディオコメンタリーも聞くことができるとのことでした。収録はどんな雰囲気でしたか。青山 すごく楽しかったですけれど、結構黙っちゃっているところもあるかも(笑)。
長谷川 ついつい見入っちゃった瞬間とかあるからね。
青山 あと、結構照れ臭くなかった? 映像を観ながら自分以外の3人が褒めてくれるので、もうどう返していいかわからなくて。私はあの褒められ地獄を味わうのが一曲だけでよかったと思っています(笑)。それを育美は長時間食らっていましたからね。
長谷川 そうなんだよね……褒められたら「何か気の利いた返しをしなきゃ!」って思うから、余計言葉に詰まって(笑)。
――水野(朔)さんと鈴代(紗弓)さんのパフォーマンスの印象はいかがでしたか。▲「結束バンドLIVE-恒星-」より水野朔さん
▲「結束バンドLIVE-恒星-」より鈴代紗弓さん
青山 朔は出番前すごく緊張しているのですが、歌が進むにつれて本人のテンションも上がって、だんだん緊張が抜けていったのが観ていて感じられるんですよ。これぞまさしくライブって感じがしてすごくよかったです。紗弓はなんていうんだろう……とにかく “陽” って感じだった!
長谷川 彼女自身がもともと“陽”属性というか、性格的に伊地知虹夏そのままなんです。それが思いっきり出たステージングだと思いました。
――お二人は結束バンドの楽曲を歌う際はどのようなアプローチをされていますか。例えば、キャラクターに成り切って歌われているのでしょうか。長谷川 私は曲によります。明るくハッピーな曲、例えば「Distortion!!」を歌う時は喜多ちゃんに成り切って歌います。でも、かっこいい曲を歌う時は喜多ちゃん成分を残しつつ、長谷川育美成分も足して濃度を調整する感じです。
青山 私は『ぼっち・ざ・ろっく!』関連楽曲を歌う時は100%ぼっちちゃんに成り切って歌います。とはいえ、作中ではぼっちちゃんが人前で歌う瞬間って存在しないので、彼女が歌うに至ったストーリーを自分の中で構築して、その上で成り切っているんですよ。
――構築したストーリーとはどのようなものですか。青山 ぼっちちゃんが人前で歌うことがあるとしたら、それは虹夏ちゃんや喜多ちゃんから「歌ってよ!」というリクエストをされて、それを断りきれなくて歌うんだと思うんです。
歌う途中で自分の出した声の大きさに驚いたり、思わぬところで声が裏返って焦ったり……そんな状況を思い浮かべながら歌っていますね。
――かなり具体的な状況を想像されているのですね。ライブとレコーディングそれぞれでも変わってきそうですね。青山 そうなんですよ。ライブの時はお客さんを前にして、ちょっとハイになっているぼっちちゃんを意識して歌いました。加えて彼女は自分のギタースキルに自信があるわけですから、間奏でギターを弾いた後は胸を張って歌えるようになっているはず。そこの気持ちの切り替えも、歌声で表現できるように考えていたんです。
これで私のギター演奏スキルが高ければ、完璧にぼっちちゃんになり切れていたのに……なんて思っていましたけど(苦笑)。
(C)はまじあき/芳文社・アニプレックス