• 【ガンダムSEED FREEDOM】大河原邦男が本作で感じた「ガンダム仕事」の一区切り
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2024.02.28

【ガンダムSEED FREEDOM】大河原邦男が本作で感じた「ガンダム仕事」の一区切り

(C)創通・サンライズ

新世代のガンダムシリーズとして一世を風靡した「機動戦士ガンダムSEEDシリーズ」の約20年ぶりの新作続編となる『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』が現在全国公開中だ。
今回はシリーズを通してモビルスーツのデザインを担当するメカニカルデザイナー・大河原邦男に、本作との関わりから現在の思いまでを率直に語ってもらった。

▲メカニカルデザイナー/大河原邦男

──約20年という時を経ての最新作となる『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』が遂に公開されました。

大河原 観ていただければ、たちまち『ガンダムSEED』の世界に引き込まれるんじゃないでしょうか。公開までに長い時間がかかりましたが、当時から応援してくれていた方はあの時代に戻れて、涙が出るぐらい感動してもらえると思います。

──そもそも大河原さんが『ガンダムSEED』でメインのモビルスーツデザインを担当することになった経緯は?

大河原 最初はプロデューサーの要望でザフト側のモビルスーツだけをデザインしていて、メインの機体は他の方が作業を進めていたんです。でも、いろいろあって「全部やってくれ」という話になって、主役機であるストライクガンダムなどの決定稿も私が作ることになりました。かなり自由にデザインさせていただけるようになったのは『DESTINY』になってからですね。

──では、『FREEDOM』のオファーを受けたのはいつ頃でしたか。

大河原 本格的に動き出したのは3年ぐらい前だったんですが、『DESTINY』が終わってすぐの頃には既に「劇場版を作ろう」という話が動いていました。実はその段階で基本のメカデザインは半分ほど出来上がった状態になっていましたが、そこからずっとペンディングのままになっていたわけです。

──どの機体のデザインから作業を始めたか、憶えてらっしゃいますか。

大河原 かなり昔の話なので憶えてないですね(笑)。作業としては、劇場版に登場するモビルスーツ一覧がリストで届いて、「この三体だけは何日にフィニッシュ」「その次はこれ」みたいな予定表を渡されて、何カ月もの間ずっとそれだけに注力し続けていました。
ただデザイン自体はスルッと出来たりはするんですけどね(笑)。作品中で浮かないようにしながら世界観に合うロボットを形にする作業は、もう身についているものですから。

──「ガンダムSEEDシリーズ」において、大河原さんはどのような約束事の下に作業を進めているのでしょうか?

大河原 そもそもメカデザインとは、自分を主張するような仕事ではないんですよ。今回の劇場版でも私の方から「こうした方がいいですよ」って話をすることはありませんでした。福田監督の方から「この作品ではこれが必要で、こういうデザインが欲しい」というオーダーを貰ってから、いかにそれに近いものを出していくかという作業をしていきました。
なので、デザイン時の約束事としては『ガンダムSEED』ならではのポイントというのはあまりなくて、50年前からずっと変わらず「子供たちが見て危険や嫌悪感を覚えないもの」といった視聴者への気遣いを守っている感じですね。

(C)創通・サンライズ

アニメージュプラス編集部

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