• 『ガンダムSEED FREEDOM』【ネタバレ】下野紘が楽しんだ「オルフェとキラの対峙」
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2024.03.02

『ガンダムSEED FREEDOM』【ネタバレ】下野紘が楽しんだ「オルフェとキラの対峙」

(C)創通・サンライズ

1月26日(金)より約20年振りの完全新作劇場作品として絶賛公開中の『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』。キラとラクスの絆に影を落とす本作のキーパーソンであるオルフェ・ラム・タオ役を演じる下野紘さんに、「ガンダムSEEDシリーズ」への思いや参加して感じたプレッシャー、またオルフェの内面などについてうかがった。

――今回の出演が決定した時のお気持ちは、どんなものでしたか。

下野 昭和生まれのアニメオタクということで(笑)、「ガンダム」という響きにはどこか心躍るところがあるわけです。なので、お話をいただいた時は驚きと共に嬉しい気持ちがありました。以前『機動戦士ガンダムUC』にも出演させていただきましたが、今回のオルフェというキャラクターはしっかりとキラたちと絡むメインの役柄ということで、さらなる喜びと共に緊張感が増していきましたね。

――『ガンダムSEED』という作品に対してはどういう印象をお持ちでしたか。

下野 『SEED』放送時は僕自身が声優を始めたばかりの頃で、仕事のことで頭がいっぱいなために観ることができなかったんです。勿論大人気の作品ということや、有名な声優の皆さんが数多く出演されていることは知っていましたので、「自分もいつか関われたらいいな」と思っていました。
今回の出演のために初めて「スペシャルエディション」を観させていただいたのですが……すみません、キャラクターのイメージでキラキラした作品世界を勝手に想像していたら、すごくシリアスでドロドロのヒューマンドラマが展開されていて本当に驚きました。

――約20年前の作品になるわけですが、時代のギャップみたいなものは感じませんでしたか。

下野 全然感じなかったですね……そうか、20年も前の作品ですよね! 改めて言われると驚きますね。今のアニメ作品と並べても、劣る部分は何もない気がします。

――下野さんが先程おっしゃられていましたとおり、オルフェは本作の中で中核をなすキャラクターです。演じる上で大切にされたこと、あるいは事前に特別に準備されたことはありますか。

下野 1ページ分くらいの資料をいただいたくらいなので、特に準備らしい準備はしていないです。台本を開いて初めて「これ、思った以上に大変かも」と(笑)。新人声優かなというくらい本当に緊張しながら演じさせていただきました。

――オルフェを演じる中で印象に残っていること、例えば楽しかったことや苦しんだことはありましたか。

下野 楽しかったのはキラと対峙している時です。チクチク言うのが本当に楽しくて(笑)。(収録は)保志さんと一緒に収録したのですが、キラの反応も「それは……」みたいな弱々しい感じなものですから、「よし、ここは畳み掛けてやるぜ!」といった感じで、オルフェの中の悪意ある部分を感情込めて演じられたと思います。

逆に難しいと感じたのが演説です。一つひとつのセリフが長いのもあるのですが、(福田監督から)「その部分部分で語りかける対象が変わってくるから、それに対してどういう気持ちで言っているのかを考えてやってみてください」と言われたんです。なかなか自分で思い描いたようにまとめられなくて、何回もトライさせていただきました。

――ガンダムという作品の中では、演説シーンは特に印象強いイメージですよね。

下野 本当にそうですよね。福田監督も「銀河(万丈)さん、榊原(良子)さん、池田(秀一)さんとか、やっぱり演説が上手い人は芝居が上手いんですよ」とおっしゃっていて(苦笑)。「だからね、下野くんも頑張って」と言われたら「はい、頑張ります」しか言えないです。あれほどプレッシャーを感じることはありませんでした。

――オルフェの役作りに関して、他に何かディレクションはあったのでしょうか。

下野 公の場と個人個人に対し、それぞれに色々な表情を持ったキャラクターだ、という説明を受けました。特にラクスに対しては乙女ゲームかと思うくらいに優しさや好意をアピールすることに重視して、片やキラに対しては最初から敵意をむき出しに、というようにそれぞれの表情を豊かに出してもらいたい、とディレクションされましたね。

――現場で共演されたキャストの皆さんの印象などをお教えください。

下野 僕自身は「オルフェをどう演じよう」とものすごく緊張していたわけですが、周りの皆さんは20年前から演じられているキャラクターというところで、落ち着きぶりが段違いでした。皆さん、伸び伸びと演じられているし、一旦休憩に入ると「ここ『ガンダムSEED』の現場だよな?」と思うくらいにほのぼのとした雰囲気で会話をされていて。そのすごさと楽しさを感じました。

今回のこの『SEED』の現場で感じられたのは、先輩の皆さんの演技は作品のキャラクターとしていろいろ調整されたものであり、しかもそれを常に演じることができるよう準備をされているということでした。先輩たちのキャラクターへの思いと熱量を感じたので、自分もその熱量を持って収録に臨みましたし、そういう姿勢を持ち続けたいと思いました。

(C)創通・サンライズ

アニメージュプラス編集部

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