• 【ガンダムSEED FREEDOM】メカDがズゴックの謎に回答!観客も納得!
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2024.04.26

【ガンダムSEED FREEDOM】メカDがズゴックの謎に回答!観客も納得!

(C)創通・サンライズ


ここからは福田監督が力を入れたという戦艦の映像表現についてのトークで大盛り上がり。ミレニアムが離水するシーンについては、福田監督が「『マイティジャック』の離水で」と説明したもののスタッフ全員ピンと来なかったらしく、結局「『宇宙戦艦ヤマト』の氷の惑星から旅立つシーン」という比較的分かりやすい例えをベースにCGチームが制作。
このシーンでは「外洋ということで高い波にしたい」「ミレニアムの艦体前部に付いているカナード(前翼)はいらないから外してくれ」と福田監督からCGチームにリテイクが入ったものの、波のシミュレーションを終えてしまったいたためカナードの修正は難しいことが判明。結局カナードは付いたままでいくことになったといった制作時のこぼれ話なども披露された。

ほかにも宇宙へ向かうために上昇するミレニアムが、間一髪レクイエムの照射を回避するというシーンでは「もっと激しく、もっと激しく」と福田監督がリテイクを連発。シナリオでは「加速して(照射を)かわす」と書いてあったものの、全速上昇中に加速してもスピードが変わらないことに気付いた福田監督が、ブレーキングの方向に発想を転換。「パラシュートを出す」といったアイデアなどいろいろ検討した結果、ミレニアムの艦体を進行方向から一気に90度曲げて急激に減速するいわゆる“コブラ”と呼ばれる空戦機動で回避することにしたそうだ。
そんなこだわりの映像表現だったのだが、ファンの間では操舵士であるアーノルド・ノイマンの変態的な操艦の方が話題になっていたようで、これには福田監督も「どういう機動したかじゃなくて、誰がやったかが話題になってて(笑)」と苦笑気味にぼやいていた。

ちなみに福田監督の中ではミレニアムは『宇宙海賊キャプテンハーロック』に登場するアルカディア号と重なるイメージがあるらしく、物語のクライマックスに女王アウラが座乗するファウンデーション軍の旗艦グルヴェイグへの衝角攻撃のシーンでは、宇宙空間なのに吹きさらしの戦闘艦橋でマリュー・ラミアス艦長に操舵輪を回しながら艦を突入させるといったアイデアについて相談されたと重田が暴露する一幕も。さらに衝突後は「装甲服を着たラミアス艦長が巨大な対戦車ライフルを持って、長距離狙撃でアウラを殺す」というトンデモ展開を考えていたらしく、その幻のシーンについて熱弁する福田監督に客席は大爆笑。結局「時間もないし」という理由でボツになったそうで、壇上のスタッフ陣からは「よかった」と安堵の声が漏れていた。

ラストとなる話題はインフィニットジャスティスガンダム弐式が入っているズゴックについて。ここではピンクのハロの中からズゴック、そのズゴックの中からインフィニットジャスティスガンダム弐式が姿を現し、最後にアスラン・ザラが登場して紙吹雪の中「40億突破! 満員御礼」の垂れ幕を挙げるといった興収40億突破記念のコミカルな動画がスクリーンに映し出され、会場は笑いの渦に。
ここで映像の制作を担当したCGチームの佐藤から、福田監督と重田に対して「ジャスティス、どうやって入ってるんですか?」と直球すぎる質問が投げかけられたのだが、「どうしたって入らない」「もう入れるの諦めました」「バンダイ驚異の開発力で」と誰もが不可能だとサジを投げた状態に。最終的に重田が「どうやって入るんですかって言われたら、アニメだからって言うしかないでしょ。それが正解です」と強引にまとめると、会場は納得の大きな拍手に包まれた。

これ以外にもミネルバが前方に翼が付いているのに、レクイエムでは後ろ側に翼が付いている理由が、福田監督がもらったメカニックデザイナーの宮武一貴からの「格好いい戦艦を作りたいなら翼は後ろにしろ」というアドバイスだったこと。さらに全体の尺を2時間で終わらせたい制作側から「どこかシーンを切ってくれ」と相談がされた監督が、冒頭の重要な夜戦シーンとなる「デストロイガンダム戦を切る」と言い出したのを、「そこは絶対ダメです」とスタッフ全員で止めたといったようなマル秘エピソードが次々に公開されることに。そんな制作現場の生の声に観客たちは興味津々といった様子で聞き入っていた。

最後の挨拶では福田監督から「皆さんが劇場に通っていただければ通っていただくほど、まだ次の展開も近くなるんじゃないかなって思います。今ちょっととある作業をしておりますので、それがかたちになるといいなと考えております」と今後の展開に含みを持たせるコメントも。
またこの日が初の劇場鑑賞となったという重田も「作り手として『いやここは』とか『うーん』と思ってるのとは別に、18年とか20年待ってくれてた人たちが喜んでくれているのを見るのは喜ばしいことではありました」と嬉しそうに語るなど、観客だけでなく登壇したスタッフ陣たちも楽しんだイベントとなったようだった。

(C)創通・サンライズ

アニメージュプラス編集部

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