• 【ガンダムSEED FREEDOM】CG班が明かす秘話!MSの苦労とこだわり!
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2024.04.03

【ガンダムSEED FREEDOM】CG班が明かす秘話!MSの苦労とこだわり!

映画『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』大ヒット御礼スタッフトーク上映会 プロデューサー・仲寿和(左)、3DCG制作デスク・藤田進夢(右) (C)創通・サンライズ

映画『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』の大ヒット御礼スタッフトーク上映会が、4月2日に新宿ピカデリーにて開催。プロデューサーの仲寿和と3DCG制作デスクの藤田進夢が登壇し、劇中のCG制作秘話などをたっぷりと披露してくれた。

「ガンダムSEED」シリーズ20年ぶりとなる完全新作劇場アニメ『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』は、全国353館で上映スタート。公開66日間で観客動員250万9428人、興収42億2975万6590円と、1982年公開の『機動戦士ガンダムⅢ めぐりあい宇宙編』(23億円)を超えて、数あるガンダムシリーズ劇場公開作品の中でNo.1の興行収入を更新した歴史的作品となっている。

今回のイベントでは“CGアセット編”というテーマで、3DCG制作デスクとしてメカニカルアニメーションディレクターの重田智や、福田己津央監督と2年間にわたって密なコミュニケーションをとってきた藤田と仲プロデューサーのふたりがステージに登場。スクリーンに映し出された資料映像とともにモビルスーツと戦艦のCGモデルの制作工程を詳細に解説してくれることに。

基本的にはメカニカルデザインである大河原邦男の設定画をベースに、モビルスーツの初回モデルを「重田さんだったらこう描くかな」というアレンジを加えながら作成。それに対して重田がプロポーションで1回、アップで見たときのディテールで1回と最低2回の監修を入れ、その修正部分を再現しながら本番モデルを完成させていく。通常のアニメでは設定に合わせてモデリングするのがスタンダードだが、今作ではTVアニメ当時の映像の印象をフィードバックさせたいということで、「手間は増えるがこうしたスタイルを今回試してみた」と仲プロデューサーは語ってくれた。
中でもライジングフリーダムガンダムとイモータルジャスティスガンダムは最初のすり合わせでだいぶ苦戦したらしく、藤田は「ディスティニーとかは4回作り直しぐらいで終わったんですが、イモータルは20回くらい」と当時のやりとりを振り返ってくれた。

また当初は全5幕構成という本作の前半部分、アークエンジェルが沈む第2幕までに登場する機体だけをモデリングする予定だったが、カットやCGモデルを作っていくうちに「CGさんけっこう出来るじゃん」とスタッフ間での信頼度が上昇。後半に登場するモビルスーツも手掛けることになったそうで、大量追加されたモビルスーツの映像がスクリーンに映し出されると会場からはどよめきが。藤田も「こんだけ後半作ることになるとは(笑)」と苦笑を浮かべていた。

出番が少ないモビルスーツもちゃんとCGモデルが作られている。例えばアカツキは当初出番が少なく作画の予定だったものの、CGのゼウスシルエットと映像を合わせるのが難しいことが予想されていた。そこで納品数週間前の直前になってディレクターと藤田が相談し、「アカツキ、作りますか」「よし、やっちゃうか」と意気投合。2週間ほどでCGモデルを完成させたといったような、高い士気のもと制作が進んでいったエピソードなどが紹介された。

さらに腕がもげたモビルスーツの壊れバージョンなどもCGで作成。最終的にモデリングした機体は最終的に全49機種60体近くに増加した。この壊れバージョンが活用されているシーンとして、藤田は前半ラストでライジングフリーダムガンダムが壊れていくカットをピックアップ。コンテに福田監督が「ここらへん壊したい」と書かれた指示を基に作られたCGモデルを参考に作画作業が行なわれるなど、本作では3D先行で壊したものを作画するという通常と違うアプローチにチャレンジしてみたと仲プロデューサーは語ってくれた。

アニメージュプラス編集部

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