• 【ガンダムSEED】「まだ終わらせんよ!」フィナーレ舞台挨拶が開催
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2024.05.20

【ガンダムSEED】「まだ終わらせんよ!」フィナーレ舞台挨拶が開催

左から監督の福田己津央、アルバート・ハインライン役の福山潤、キラ・ヤマト役の保志総一朗、ラクス・クライン役の田中理恵、アスラン・ザラ役の石田彰、オルフェ・ラム・タオ役の下野紘 (C)創通・サンライズ

映画『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』の全国規模での劇場上映が5月23日(木)で終了することをうけて、フィナーレを飾る舞台挨拶がキラ・ヤマト&カガリ・ユラ・アスハの誕生日でもある5月18日(土)に東京・丸の内ピカデリーで開催された。この日は全国335館の劇場でのライブビューイングも実施。メインキャスト陣と福田己津央監督が、これまでの超ロングランを支えてくれたファンへの感謝の言葉などを語ってくれた。

「ガンダムSEED」シリーズ20年ぶりとなる完全新作劇場アニメ『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』は、全国353館で上映スタート。このフィナーレ舞台挨拶が行われた5月18日までの113日間で観客動員280万人を突破、興行収入47億円超を記録するなど、1982年公開の『機動戦士ガンダムⅢ めぐりあい宇宙編』(23億円)を超えて、数あるガンダムシリーズ劇場公開作品の中でNo.1の興行収入を更新した歴史的作品となっている。

今回のフィナーレ舞台挨拶に登壇したのは、キラ・ヤマト役の保志総一朗、ラクス・クライン役の田中理恵、アスラン・ザラ役の石田彰、オルフェ・ラム・タオ役の下野紘、アルバート・ハインライン役の福山潤、そして福田己津央監督の計6名。

開演の挨拶で保志が「フィナーレとは言わせない!」と力強く宣言すると、会場からは大きな拍手と歓声が。そこへすかさず「フィナーレって書いてあるよ」と福田監督からツッコミが入り、「書いてあるけど……」と弁明する保志に観客は大笑いとなっていた。
そんな福田監督からは「皆さんの応援のおかげでここまで来れました」と超ロングランとなった全国上映がゴールを迎えることへの感謝の言葉が。50億の大台まであと少しとなった興行収入についても「もう十分だよ。ここまで応援してくれてありがとうございます。夢のような数字ですよ。まずそこは感謝しないと」と支えてくれたファンへの想いを口にしてくれた。

このように多くのファンを虜にした本作の魅力について、保志は「これだけキャラクターがいるので、期待していたポイントや魅力が違っていたり、推しキャラがいたりなど、それぞれの楽しみ方があるんだな思いました」と回答。田中は担当の美容師が父親から影響を受けてファンになったという逸話を出しながら「父から娘、息子へ繋がり、代々受け継がれながら楽しんでもらってるんだなって感動しました」と世代を超えて多くの人を魅了している作品なんだと改めて語ってくれた。

石田は「コズミック・イラという架空の時代に起こった架空の戦争でありながら、それを実感があるように感じさせてしまうようなテーマを描いていることが20年経っても皆さんに受け入れられる根底があると思っています」と分析。「でもそれってよくないよなぁとも思いますよね。現実が架空の世界に似通っちゃダメだろうと。でもそれが人間の業なのかなと思うし、無意識的に受け入れやすいものになってるのかなって気がしています」と持論を披露。これを聞いた福田監督は「君はアスランだね」としみじみ。「もうちょっと(コメントは)固くない方がいいですよね」と反省する石田に対して「アスランだからいいと思います」と全肯定の言葉をかけていた。

下野は「どのキャラも何かしら長けている部分と短所を持っている人間くささを持っている」ことが共感を呼んでいろんなキャラにファンが付いたのではと解説。「そういう意味はたくさんの方がオルフェを嫌おうとも、僕だけはオルフェのことを愛してあげようと思っています」と宣言する下野に会場からは温かい拍手が送られていた。
また福山は「エンターテイメントとしての器が大きい作品。人間ドラマや愛憎劇などを面白さをふんだんに入れ込んでいて、懐が深い印象があります」とコメントしてくれた。

またSNSで募集した感想投稿キャンペーンに集まった全国のファンからの想いの込められたメッセージで作られた特別ビジュアル“メッセージハロ”がスクリーンに映し出されると、キャストたちは興味津々でメッセージをチェック。募集用にスペシャルビジュアル動画も作られたそうで、「あんな名シーンをいじっちゃっていいの?」と思いつつ、保志は石田との掛け合いが繰り広げられた新規ボイスを収録したと明かしてくれた。

ここで改めて『ガンダムSEED』シリーズがどんな存在かと聞かれた保志は「声優として“福田ガンダム”のオーディションを受けられる時代に生まれてよかったなと。そして福田監督に選んでいただけるぐらいサンライズ作品をやらせていただけたのはよかったです」と自分の声優人生において重要な作品だったと回想。田中は特典が欲しくて舞台挨拶の前日に劇場へ行ったところ、100回ぐらい見に来ているディープなファンに遭遇したそうで、「そんなにまでたくさん劇場に足を運んだり支持していただいていることがありがたいですし、これからも頑張りたいなと思いました」と多くのファンに支えられていることを実感したようだった。
また石田は「僕にとっては学ばせていただいた作品。アスランという役をやることや、メガサイズのイベントに参加したといろんな経験ができる作品に携わらせてもらえたことは、自分の中で糧になってます」と感慨深げにコメント。下野も「TVシリーズが終わってもう関わることがない思っていた憧れの作品だったので、出演できたのはものすごい奇跡だと思っています」と、嬉しそうに笑顔を見せていた。

さらに「『ガンダム』に関わりたくて、声優の道を選んだといっても過言じゃないくらい大きなシリーズになります。今回ただ早口ということでピックアップしていただいたので、早口でよかったなと思いました」と語ってくれた福山だが、小学校二年生のときに作文で書いた将来の夢が「科学者になってガンダム作る」と書いていたというエピソードを披露。「ガンダム作る人やれたんで夢が叶いました」と笑顔をいっぱいの福山に会場からは祝福の拍手が送られていた。

こんな風に各キャストそれぞれに特別な存在だった『ガンダムSEED FREEDOM』の全国上映もフィナーレになるが、再び保志が「まだ終わらせんよ!」と力強く宣言。田中からも「応援上映もっとやってほしいですよね」と提案があり、客席からは賛同の拍手が。福山からは「夏のFREEDOM」「秋のFREEDOM」「冬もFREEDOM」「新春FREEDOM」と年間通して上映継続のアイデアが出たりと和気あいあいと盛り上がるキャスト陣の姿に、福田監督は「この空気大好きです」と目を細めていた。
その福田監督から「終わる終わる詐欺になっちゃうし」とたしなめられた保志だったが、「一区切りっていうだけの話です。第二章は始まりますから」とますます大暴走。これには福田監督から「誰が第二章やるんだよ(笑)。ホントにキラなんだから、君は(笑)」と苦笑気味に再度ツッコミを入れられていた。

締めの挨拶では下野が「オルフェ・ラム・タオというキャラは悪のリーダー的な役であり、演説シーンを演じる機会がなかなかないこともあり難しさを痛感しました。キャラとともに『下野さんここ頑張ったんだなぁ』と思ってもらえたら嬉しいです」、福田が「アルバートを演じて『こんなに誉められたことがない』ってぐらいいろんな方に誉められました。いろんな思いが詰まった1つの時間になっておりますので最後まで余すところなくお楽しみください」、石田が「ここまで支えてくださってありがとうございました。20年の時を経て、こうして映画化されたことでシリーズとして一つ到達点に達したなと思っております。これからこの作品を観てロボット開発の道に進む人が出るだろうと思うと、この作品がまた一つ違う影響力を得たような気がしますし、そんな作品をリアルタイムで目にしていることをそして関われたことを自分のすごい財産としていきたいと思います」と万感の想いを込めてコメント。
田中はハンカチを手に「最初は歌から始まり、ラクス以外にもミーア・キャンベルという役を、そして『FREEDOM』ではTVシリーズとは違うラクスを演じさせていただきました。20年スキルを上げて彼女を演じられたこと、そして信じて待ってきてよかったなと思ってます」語るとともに「7月6日のシネマ・コンサートでは、ラクスとして久しぶりに歌いますので楽しみにしていただければ」と語りイベントへの期待感を高めていた。

保志は「毎年いろんな仕事でキラを演じてきましたが、18年間劇場版を待っている自分がいたので、ようやく戻ってくることができたこと、そしてみんなが待っててくれて想像以上の盛り上がりを見せてくれたことが本当に嬉しいです。“まだまだ終わらせんぞ”という気持ちが強いので、これからも世界に向けて『ガンダムSEED FREEDOM』の輪を広げていきたいと思っております」と相変わらずやる気満々。話が尽きない保志に呆れた石田から「まだ終わらないの?」とツッコミが入りキャストも観客も大笑いする中、拳を高く突き上げ「『ガンダムSEED FREEDOM』これからも盛り上がっていくぞ!」と熱く呼びかけていた。

最後に「キャストの皆さん、ファンの皆さん、ここまで本当にありがとうございました。また何かできたらいいですね」と福田監督からメッセージが語られると、会場は大きな拍手に包まれた。さらにキャスト退場後には『FREEDOM』のCGチームによる特別ムービーがスクリーンに映し出されるサプライズもあるなど、『ガンダムSEED』愛に満ちたフィナーレ舞台挨拶は大盛況のうちに終了となった。

(C)創通・サンライズ

アニメージュプラス編集部

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