宮崎駿初監督作品として知られる日本アニメーション制作アニメの初舞台化作品『未来少年コナン』が、5月28日(火)に東京芸術劇場プレイハウスでついに初日を迎えた。それに先駆けて5月27日(月)にゲネプロがマスコミ向けに公開されたほか、出演キャスト陣による記者会見も合わせて行われた。『未来少年コナン』は、日本アニメーション制作により1978年に宮崎駿が初監督したアニメーションシリーズ。
最終戦争後の荒廃した地球を舞台に、恐れを知らない野生児コナンがなおも権力にしがみつく人間たちと戦う、胸躍る冒険アドベンチャー。鳥と心を通わせる能力を持つ少女や、様々な飛行メカ、異変を予知する虫の大群など躍動感あふれる描写や世界観などは、その後の宮崎作品へと継承されていくことになる。
本作の舞台化は史上初。ミュージカル『100万回生きたねこ』や村上春樹原作の『ねじまき鳥クロニクル』などを手掛けたインバル・ピントとダビッド・マンブッフが演出を担当。加藤清史郎が主人公のコナン、影山優佳がヒロインのラナを演じるほか、ジムシー役に成河、モンスリー役に門脇麦、ダイス役に宮尾俊太郎、レプカ役に今井朋彦、おじい・ラオ博士に椎名桔平など豪華キャスト陣が勢揃い。彼らによって舞台上で『未来少年コナン』の世界観が新たに表現されていくことになる。
ゲネプロ前には記者会見が行われ、主要キャストが翌日の舞台初日を前に挨拶。『未来少年コナン』という作品に挑戦することへの想いを尋ねられた加藤は、日本アニメーションの宝物と語る本作を託してもらったことを胸に「舞台化するならどうしていくのか、どうしていくことが面白いのか、何が美しいのかというものを追い求めながら今日に至りました」と稽古の日々を振り返りながら「キャスト、スタッフみんな本当にこの作品に朝から晩まで向き合って、向き合って、向き合い続けて今日に至りました。その気持ちを胸に明日からの本番を走っていきたいなと思います」と力強くコメントしてくれた。
また自身が演じるコナンについては「大好きというよりも、最近はものすごく尊敬の気持ちの方が勝ってしまっています。コナンだからこそ言える言葉もものすごく多いなと、自分の身体を通して発したときに感じることがありました。コナンとして舞台上を駆け回ることが一番大切なのかなと思ってますので、コナンであり続けることを志しながら演じていきたいと思います」と気合い十分なようす。「劇場のドアを開けた瞬間にインバル・ピントさんが作り上げた素敵な空間が広がっていると思います。そんな空間を皆さんに体感していただいて、『未来少年コナン』という世界で生きていただいて、終演後いつかどこかで『コナンがこんなこと言ってたな』と振り返ってもらえるように息をし続けてもらえたなら嬉しいなと思っていますし、そのために僕は全公演裸足で駆け回りたいと思っています」と意気込みを語ってくれた。
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提供:ホリプロ
撮影:田中亜紀
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