• 全部が見所!夏映画『騎士竜戦隊リュウソウジャー』を上堀内佳寿也監督に訊く
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2019.07.25

全部が見所!夏映画『騎士竜戦隊リュウソウジャー』を上堀内佳寿也監督に訊く

『騎士竜戦隊リュウソウジャー THE MOVIE タイムスリップ! 恐竜パニック!!』の上堀内佳寿也監督。劇場版「ジオウ・リュウソウジャー」製作委員会 (C)石森プロ・テレビ朝日・ADK EM・東映 (C)2019 テレビ朝日・東映AG・東映




◆みんな、凹みながらも一生懸命食らい付いてきてくれて、すごくうれしかった

——先ほどの製作発表で一ノ瀬颯さんがおっしゃってましたが、大勢の人数をワンカットで撮ったシーンはいかがだったんでしょうか。

上堀内 人数的なことで言うと、TVシリーズの1・2話からそうだったんですが、やっぱり悩むところはありました。スーパー戦隊シリーズって最初から5人いて、そこからさらに増える上に、皆が同じ状況にいるんですよね。そうすると誰か一人リアクションというわけにはいかなくなる。こっちであったお芝居に対して、それを受けて5人がどういうリアクションをするのか視聴者的に見せたいところでもある。人数が多いと自ずとカットが増えていくから撮影も大変になる。あとアングルがすごく悩ましくなってくるときがあります。5人といえども、2-2-1とかで割ったりするんで、そういうときに同じアングルでやるわけにはいかなかったりする。それはスーパー戦隊に来て初めて感じたことかもしれないですね。

——劇場版のゲストにヴァルマ役の佐野史郎さんと、その娘ユノ役の北原里英さんが出演されていて過酷な撮影現場だったとおっしゃってましたが。

上堀内 いやぁ、寒いし、雨降るし、風強いし、過酷ではありました。でも、それを逆に利用しようと思った部分はあります。

佐野さんと北原さんは、経験値もある方たちなので、キャストもスタッフも僕も含めて、お二人に引っ張ってもらったんじゃないかなと思ってます。どんな状況だろうとあの二人が現場で文句一つ言わず、こちらがお願いしたことをとことんやってくれたので、『リュウソウジャー』のレギュラーメンバーも付いてきてくれたんじゃないかなと。

今回、佐野さんと北原さんがヴァルマとユノという役を演じてくださったのは、本当にありがたいなぁと思っています。

佐野さんご自身も会見でもはなされていたように、本当に特撮を好きでいてくれているので、現場でも「監督、もうちょっとこういう風にやっていい?」ってご本人から仰って頂いて、楽しかったですね。

——今日初めてビジュアルを見させていただきましたが、佐野さんのヴァルマ、決まってましたね。

上堀内 (笑)楽しんでやってくれてましたからね。メイクも僕はあんまり細かいところまで指定してなくて。大枠以外は、メイクさんとお二人で話して決められていったんだった思うんですけど。

ユノ役の北原さんの役どころは難しかったと思うんです。6500万年前と現代で起きる出来事がユノを軸に進んでいってしまう話。悪者の娘という親子関係がありつつも映画の尺としては30分ぐらいしかないからドラマの展開が早めに流れていくので、その時その時、1シーン1シーンの感情を表現するのがすごく難しくなる。でも観てる方たちには一緒に登場人物やその感情を追いかけてもらいたいから、彼女が情緒不安定に映っちゃうとお客さんが混乱してしまう。そこを北原さんがうまく表現してくれました。本当に佐野さんと北原さんには助けられたなっていう印象が大きいですね。

——1・2話から今回の劇場版でレギュラーキャストのメンバーとお会いして印象は変わりましたか?

上堀内 会見でもちょっと言いましたけど、皆さんが言うように僕はSっ気が強いらしいんですが(笑)、でもみんな、凹みながらも一生懸命食らい付いて来てくれたので、すごくうれしかったです。日本全国の人たちに、もしかしたら世界のどこかでだれかが見てくれるわけだから、その人達に向けて中途半端なものは出来ないっていう責任感というのは、少しずつ芽生えてるんじゃないかなと思います。そこの心持ちがまずないとそこから先の成長は望めないと思うので。それが見えているキャストと一緒にやれて、良かったなと思ってます。

文/村北恵子

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