『アーヤと魔女』のキャラクターデザインを務めた近藤勝也さんインタビュー後編は、いよいよ3DCGキャラクターの造型の話へ。『コクリコ坂から』(11年)『山賊の娘ローニャ』(14年)と連続でタッグを組んだ、宮崎吾朗監督への厚い信頼も語ってくれました。
――3Dのキャラクター造型に関しては、どんな風にチェックを入れていくんですか。
近藤 3Dでキャラクターを作るということは、いわば人形を作るような感じで、いい加減なことができないんですね。だからかなりその辺りのことは考慮してこちらも描きました。なぜなら、CGのキャラクターモデリングのスタッフが、僕の紙に描いた絵を元にして、立体におこしてくれるからです。
僕も一緒にモニターを見ながら、「頬を横から見た時にふっくらさせて」とか、「鼻の高さをもうちょっと低くして、丸みをもたせて」みたいな感じで、口頭でスタッフに修正をお願いするんですよ。
――細かく指示されていくんですね。
近藤 そうですね。正面から見て僕の描いた絵と同じに見えたとしても、くるっと360度回すと全然違っているところもあるんです。そういうモニターチェックを4~5回やってから吾朗さんに確認してもらう、みたいな流れでやっていました。
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