『そふび道』NEWS■レインボー造型企画の「仮面怪人シリーズ」もコンプリートまで、いよいよラストスパートです！　レインボー造型企画・前澤護

ーーお疲れ様でした。ここ数年、毎年年末に次回分のラインナップをインタビューさせていただいてて「いよいよラストスパートですね」と言ってきましたが、いよいよシリーズは「ゴレンジャー」と最後に残った5人の「仮面怪人」を残すのみとなりました。シリーズが本当にラストスパートに突入した感想を聞かせてください。

前澤　今まさに「ミドレンジャー」と「毒ガス仮面」を受け付けていますが「ようやうここまで来たか……」と感慨深いものはあります。本当に1話からカウントして最終話まで「全怪人」発売していますからね。イレギュラーで「サイボーグQ」なども製作しましたが、それはラストに向けた帳尻合わせでラインナップしたところもありました。

ーー「サイボーグQ」「死神博士」など、よくラインナップしたと思います。後にも先にもこれ以上の「仮面怪人」コンプリートコレクションは現れないでしょうね。

前澤　シリーズをスタートした時、ラストに向けたリスト作りは「当分、先だろう」と思っていたら、6～7年ぐらいたって「シリーズの締め括りをどうしよう？」と考え始めました。その段階で「サイボーグQ」などもラインナップした上で、最初登場した「仮面怪人」5人と「ゴレンジャー」5人を入れながら5話、4話、3話、2話、1話とカウントダウンするビジョンが見えたんです（全リリース予定は最後の画像を参照）。

ーーちなみに今、現在のファンの反応はいかがですか？　

前澤　実を言うと今受注している、特に「ミドレンジャー」の数が凄い！　東映さんから「今までにないペースで受注が入ってます！」と連絡がきてビックリしています。生産数はいつものプランで考えてて「毒ガス仮面」はいつも通りの数に+αって感じなんですが、とにかく「ミドレンジャー」が凄い勢いなので生産プランも考え直さないといけない感じです。「ゴレンジャー」5人のリリース順は、「ミドレンジャー」からで、最初は「どうかな？」って思っていたんです。その後「モモレンジャー」「キレンジャー」「アオレンジャー」「アカレンジャー」とカウントダウンして、どう注文数が推移していくのか？　わからないですが今の段階だと、最後はすごいことになると思います。

ーー「ゴレンジャー」の場合、ファン的には、やはり5人でそろえたいんでしょうか？　それとも「アカレンジャー」や「モモレンジャー」など「好きなキャラだけであればいい！」という感じなんでしょうか？

前澤　どうなんでしょう？　わからないですが「ミドレンジャー」は結構な注文数がきていますよ。先日、仲の良い知人に会ったんですが、いきなり「『ミドレンジャー』注文したから！」って言われてね。それまでそんなこと言われたないので驚きました（笑）。

ーーでもそれはうれしい悲鳴ですね。ファン的には「待ってました！」という感じなんでしょうか？

前澤　そうですね。これまでの「仮面怪人」を購入しているファンから、ありがたいことにファンレターまでいただいて「ついに『ゴレンジャー』まできたんですね！　まさか最後の『仮面怪人』5人をこういうリリース順でくるとは思いませんでした」って書いてあったんです。これは私もうれしかったですし、ファンもよろこんでくれたみたいで安心しました。

ーーもはやちょっとしたカウントダウンイベントみたいな感じですね。

前澤　ほんとそんな感じです。ほかにも「『WF（ワンダーフェスティバル）』で『仮面怪人』が展示されるのを楽しみにしています」と書いたファンレターを送ってくれたファンもいましたね。

ーー確かに「WF」会場での「仮面怪人」展示はソフビ的にひとつのトピックですよ！

前澤　そうだと思います。一応、来年2月に開催予定の「WF」に出店予定なので、開催されなかった時期に受注した「仮面怪人」や「ゴレンジャー」の原型などを全部並べようと考えているので、さらに凄い展示になると思います。

ーーすでにサイトでは今後受注予定の原型が公開され、リリース順も発表されています。これについてファンの反応はいかがですか？

前澤　「最初の『仮面怪人』が欲しかった！」というファンもいらっしゃいましたし、やはり反応はいいです。

ーー今後は「モモレンジャー＆ヒスイ仮面」「キレンジャー＆青銅仮面」「アオレンジャー＆武者仮面」「アカレンジャー＆黄金仮面」という組み合わせでラインアップされています。

前澤　順番と組みあわせですが、エピソード順を逆にカウントダウン形式で考えました。

ーーちなみに5人の「仮面怪人」たちに人気の上下ってあるんでしょうか？

前澤　人気順に極端な差はないと思いますが、結構ファンに聞かれたのは「黄金仮面」でしたね。シンプルかつ、凄くスタイリッシュなデザインですから。だた困ったことに「黄金仮面」のソフビ化は結構大変なんです。ボディはいいんですが、マントで全身を覆っているので、布などを着せるようになるから生産時は、その作業をしないといけない。最初はマントで全身を包んでいる原型にしようかとも考えたんですが、そうすると武器とか持たせることが出来なくなる。だから結局、ボディへ布かビニールなどの素材のマントで包む手法に落ち着きました。

ーー今回の「ゴレンジャー」や5体の「仮面怪人」については、その「黄金仮面」が1番ご苦労された点ですか？　例えば「武者仮面」の兜の角とか難産だったのではないですか？　

前澤　実はそれ結局ソフビではなくプラ板から切り出して別パーツを貼り付けることになりました。散々、金型工場の担当さんと話をして、別パーツで成型しようとしても小さすぎるので難しいということなんです。残念ですが、これはあきらめることにしました。ここまで「『仮面怪人』の頭部は全てソフビで！」とこだわって「スケート仮面」のスケート靴の歯もソフビの切り出しで再現したのに「武者仮面」のみ、とうとうソフビ以外のパーツが付くことになりました。

ーーいろいろ聞くと大変だったんですね。

前澤　本当にそれぞれに対して苦労が絶えななかった感じがします。

（C）石森プロ・東映