──『ウルトラマンダイナ』の放送が終わってからの25年間もアスカを演じる機会は多かったですよね。つるの TV本編がああいう終わり方してるので、今後いろいろなウルトラマンが続いていくときに、アスカがどこかで登場するかも知れないなっていうのは当時からありました。
――結果としてまさにそのまま出てきましたね。多次元宇宙を放浪していて、困った人たちがいると助けに現れるっていう。つるの そうですね。そのたびにアスカはどんどん成長してます。その成長も「今のアスカだったらこうだと思いますよ」みたいなのが結構僕の中でもあって、監督さんとか脚本家さんとか、いろいろな人と話し合います。それはつまり「アスカ=僕」ということなんですが、僕自身が、「今のアスカだったらそれ言わないと思います」と。自分自身がアスカっていう責任感みたいなものがずっとありましたね。
――ウルトラマンの後輩たちにとっては頼りになる先輩ですね。つるの 頼りにはあんまりなっていないと思いますが(笑)。
――でも困った時にふらっとやってきてくれて「どうしたんだい」っていう感じの先輩になっているんじゃないですか。つるの 作品上ではそうかもしれないし、本来もそうであってもらいたいと思うんですけれどね。毅志(吉岡毅志:高山我夢/ウルトラマンガイア役)も太陽(杉浦太陽:春野ムサシ/ウルトラマンコスモス役)もよく連絡くれます。後輩ができるたびに僕のところに電話がかかってきて。「ウルトラマン○○の○○です。よろしくお願いいたします」みたいな。俺は田舎のじいちゃんかっていう(笑)。変な感じですよね。でも、気づいたらたくさん後輩ができてるから。
――今回『ウルトラマンダイナ』が配信開始になりますね。つるの 『ダイナ』を見てくださってる皆さんって、相当苦労されてるんですよ。作品を一から見てくれた人っていうのはリアルタイムで見てくれたか、DVDかなにかの形で見てくれてるわけじゃないですか。だから本当に感謝ですよね。僕は『ウルトラマンサーガ』、『ウルトラマンオーブ THE ORIGIN SAGA』や『大決戦!超ウルトラ8兄弟』と、いろいろな作品に顔を出させていただいていたので、何となく認知はされてるんですが、果たして『ダイナ』本編を1話から51話までしっかり作品を見てくださっているかというと、分からないですよね。だからこれを機会に見てほしい。その反面、先程の話じゃないですが、めちゃめちゃ恥ずかしい。それもひっくるめて、『ダイナ』がどんな作品だったのかというのを見てもらいたいですよね。
――特にここに注目してほしい、というところはありますか。つるの アスカの成長記として大目に見てもらいたいということ。それとて一気見してほしいと思いますね。もちろん配信の日にちもありますが。僕とカズマ=お父さんとの関係性を描いたストーリーを1回見てもらえると、なんでアスカが他の作品によく出てくるのかというのを分かってもらえると思うんです。あと、リアルに小さい子たちに見てもらいたいです。
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