• 宮崎駿監督『魔女の宅急便』の “等身大” は、自立を目指す女性へのエール【金曜ロードショー】
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2022.04.29

宮崎駿監督『魔女の宅急便』の “等身大” は、自立を目指す女性へのエール【金曜ロードショー】

(C)1989 角野栄子・Studio Ghibli・N

日本テレビ系『金曜ロードショー』で、スタジオジブリ作品が2週連続で放送される。
4月29日(金)は、宮崎駿監督『魔女の宅急便』。そして5月6日(金)は、同じく宮崎監督『崖の上のポニョ』。
2022年のゴールデンウィークは、幕開けも締めくくりもジブリで決まりーーそんな視聴者も多そうだ。

4月29日放送の『魔女の宅急便』は1989年公開、スタジオジブリとしては4作目の劇場作品だ。
原作は角野栄子の児童文学で、13歳の魔法使いの少女・キキが親元を離れ、別の町で暮らしてひとり立ちする姿を描く物語。
宮崎監督は、本作の企画書に以下のような一文を記している。

この映画での魔法とは
等身大の少女たちの
だれもがもっている
なんらかの才能を意味する
限定された力なのです

また、当時のアニメ誌(アニメージュ1988年2月号)に掲載されたインタビューでは、下記のような発言もしている。

「キキを描くうえでいちばん大事なことはきわめて等身大の女の子を描くということ。
自分の周辺にいる女の子たちが、この大きな街に住んでて、問題にぶつかって、なんとか切り抜けてやっていけそうになる、というのが、この映画の大事なメッセージになると思う。」

魔法というファンタジー要素を中心に据えつつ、この作品で描かれるのは、キキという思春期の少女の心の機微。
新生活に胸を躍らせたり、不安を感じたり、新しい場所で自分の居場所や役割を探して悩んだり迷ったりしながら、様々な人と出会って成長していく少女の、まさに“等身大”の姿だ。
そして、宮崎監督は同じインタビューで「等身大の少女を描くことに意味があるんじゃないんです」「等身大の人間を通して、なにを描くかということがあるはずです」とも述べ、こう続ける。

「この映画の場合は、大都会に出て来て、ひとり住まいを始めたとき、だれもが味わうこと。
小学生や中学生の女の子も、いつかは出会うであろう出来事です。
それを描いて、今、社会に出て、キャリアウーマンになりかかっている人も含めて、共感を持ってくれる映画にならなきゃいけないと思います。」

(C)1989 角野栄子・Studio Ghibli・N

アニメージュプラス編集部

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