• 劇場版『からかい上手の高木さん』監督が描く「忘れられない夏休み」
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2022.06.09

劇場版『からかい上手の高木さん』監督が描く「忘れられない夏休み」

(C)2022 山本崇一朗・小学館/劇場版からかい上手の高木さん製作委員


──改めて、西片くんを演じる梶裕貴さんと高木さんを演じる高橋李依さんの印象についてお聞かせください。

赤城 梶さんは「本当に西片くんを演じることが大好きなんだろうな」って常々感じさせてくれるんです。作品への愛情もすごくあって、高木さんとの面倒くさい関係についても「そこを何とかやってくれ」っていう僕からのお願いを受けて見事に演じてくれるんですね。

高橋さんは、実際にはとても元気で溌剌とした女性なのに、全然違う高木さんを演じているのがすごく不思議な感じがしますね。アフレコ中の高橋さんを見ていると、だんだん高木さんに見えてくるくらいに深い演技をされていて。梶さんとの掛け合いも素晴らしくて、今回の劇場版でも安心して収録を見させてもらっていました。

──そんなお二人との、今回の劇場版の収録はいかがでしたか。

赤城 最近はコロナ禍で分散収録をする場合が多いのですが、アニメシリーズでも劇場版でも「この二人については、どうしても一緒にアフレコをしてほしい」とお願いしていました。
これでアフレコも最後ということで寂しい感じもあったのですが、劇場版で梶さんには今までにないチャレンジなどもしてもらっていますので、ぜひ楽しみにしてもらえたらと思っています。

──さらに映像的な見どころ、サウンド面の注目点などありますでしょうか。

赤城 劇場版でも全般的に場面に合わせて音楽を用意するフィルムスコアリング的な作りをしていまして、映画館ならではの大きなスクリーンによる美しい映像とサウンドで作品世界を楽しんでいただくことが出来る作品になりました。
特にアバンタイトルのシーンについては、音響さんとすごく打ち合わせをさせてもらって作り込んだこともあって、自分としても大満足の映像を作ることが出来たと自負していたりもしますので、ぜひ劇場で確認してもらえたらと思います。

──主題歌「はじまりの夏」も、テレビシリーズに続いて大原ゆい子さんが担当されていますね。

赤城 雨上がりの小豆島を舞台に晴れ晴れした夏が始まる、といったとても良い曲を作っていただきました。ちなみに曲の合間に聞こえる波やフェリーの音は、編曲を担当している吉田穣さんが実際に小豆島まで行って収録してきたものだそうです。いつものオープニングよりちょっとだけ背伸びした雰囲気の曲調で、この映画の始まりとしては本当に最高な曲になったんじゃないでしょうか。

──本作は、監督自身にとってどのような位置づけの作品になったと考えていますか。

赤城 『からかい上手の高木さん』という素敵な作品のアニメシリーズを長い時間をかけて手掛けられただけでなく、劇場版まで作らせていただけたことは本当に嬉しい限りです。山本先生やファンの皆さんを喜ばせようと頑張って取り組んできた『高木さん』ですが、僕にとってもこれからのアニメ作りの礎になる作品になったんじゃないかなって思います。今まで本当にありがとうございました。

──最後に、公開を楽しみにしているファンの皆さんにメッセージをお願いします。

赤城 この映画は中学校卒業を間近に控えた最後の夏休みのエピソードが描かれた作品となっています。きっと西片くんと高木さんの心に、この夏の思い出は深く刻まれていくことになると思いますし、観てくださった皆様の心にも夏の思い出としてずっとあり続けるような映画になってくれたら、という願いを込めて作った作品となりました。映画館に足を運んでいただけたなら嬉しく思います。どうぞお楽しみください!

>>>眩しい夏の風景に癒される! 劇場版『からかい上手の高木さん』名場面を見る(写真27点)

(C)2022 山本崇一朗・小学館/劇場版からかい上手の高木さん製作委員会

アニメージュプラス編集部

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