◆ムラホシ隊長と違って天然?◆――カナタはこれからアサカゲとライバル関係になっていきますが、演じるにあたって意識されたことは?松本 自分の信じている正義をちゃんと貫こうと思いました。向こうにも言い分があるけど、こちらはこちらで。
小柳 お互いの正義をね。
――カナタとアサカゲの関係が大きく変わる中、黄川田さんがムラホシを演じるうえで大切にされたことはありますか?黄川田 圧のない、今の時代のスペシャルな上司ができたらと考えていました。自分の意見を押しつけないというか、話を聞きながら検討して、一番いい方法を考えるみたいな。だから、ビジネス本を出したら売れるくらい素晴らしい人、ということはちょっと意識しましたね(笑)。
小柳 隊長の人当たりが柔らかいところはすごく勉強になりました。隊長って厳格なイメージがありますが、むしろ説得力があると思えました。
松本 (黄川田)雅哉さん自身もそういう方なんですよね。撮影中のスタッフさんに対する接し方を見ていても、「すごくムラホシ隊長っぽいな」と思うところもあったので。
小柳 “ところも” ね(笑)。
黄川田 ちょっとだけ(笑)。
松本 天然なところもありますし(笑)。
――黄川田さんご自身は、ムラホシと似ているところがあると思われますか?黄川田 ないです、ないです。背伸びしまくりです。
松本 僕から見ると全くそんなことないです。
黄川田 本当ですか?
――松本さん、黄川田さんから見て、小柳さんとアサカゲが似ていると感じるところは?松本 全く別人な気がします。
黄川田 視野の広さはアサカゲっぽいかも。ウサギみたいで。
小柳 ウサギって、褒めてくれています(笑)?
黄川田 はい。スタッフさんが困っていたら「何があったんだろう」と気にかけて、僕らが遊んでいたら「くらだない話をしているな」とわかっているような。そこがいいなと。
小柳 確かに周りを気にしているところはあるかもしれませんね。
――では、松本さんとカナタが似ていると思うところはありますか?黄川田 本当に爽やかで頑張り屋さんで、もうカナタそのままでしょう。
小柳 第1話の台本を読んだときに、カナタは現実離れした子だという印象を受けたんです。そのセリフを一言一句変えず、完璧に演じられるのは素晴らしいなと。
黄川田 特に煎餅屋さんの描写は、一歩間違えたらリアリティのないものになっていた気がします。
小柳 ちょっと浮いちゃうというか。
黄川田 それを演じられたのは、すごいことだと思います。
松本 僕もあそこは怖いところでした。一歩間違えたら変なやつになっちゃうかもしれないと。
小柳 とても自然だったから、すごい人をキャスティングしたなと思いましたね。
松本 自然だと言っていただけるのは嬉しいです。
小柳 あれがナチュラルに言えるのはすごいよ。
(C)円谷プロ (C)ウルトラマンデッカー製作委員会・テレビ東京