『ウルトラマンデッカー最終章』中村加弥乃が松本大輝の “目” に感じたもの

アガムスを思い出したサプライズシーン

――カナタ、ディナスの共演シーンで印象に残っているところは？

松本　ディナスがラヴィー星のことやダイナから光をもらったことなど、自分の過去を話す長セリフは「加弥乃さん、すごいな！」と感じました。

中村　あそこは結構テイクを重ねたよね。

松本　そうでしたね。セリフを聞いていて情景が想像できるくらい、感情を込めて語られていたことがとても印象的でした。

中村　武居監督が「この物語の要になるところだから」と話していて、ディナスの感情を引き出していただきました。テイクを重ねましたが、監督にそれを表現できると信頼されているんだと感じて、ついていきました。

松本　武居監督はキャラクターを愛しているからこそ、熱のこもった演出になるんです。本当に最高の監督で、一緒にお仕事をさせていただくことができてよかったです。

（C）円谷プロ　（C）ウルトラマンデッカー特別編製作委員会

中村　カナタはやっぱり甦ってからのシーンがすごくカッコよかったです。最高でした。カナタが倒れそうになったディナスを支えるところも、大輝くんの目がカナタそのもので、「この人に任せて大丈夫」と心から思えました。

松本　あの目を合わせるシーンはセリフがなかったんですが、撮影中にディナスと通じ合うことができたと感じました。カナタの変身は『最終章』では一度しかなくて、ここで感動してもらいたいと、全身全霊で演じました。GUTS-SELECTのメンバーが見ている前で、「任せろ」と想いを伝えるように。

――カナタに関わるシーンでは、テラフェイザーに乗り込むのは驚きました。

（C）円谷プロ　（C）ウルトラマンデッカー特別編製作委員会

松本　ウルトラマンになれない代わりにテラフェイザーに乗ってディナスと共闘するのは、僕としても胸アツでした。ディナスを守るシーンは、TVシリーズでテラフェイザーに乗っていたアガムスが、カナタを庇って命を落としたことを思い出しました。『最終章』にアガムスは登場していませんが、どこかで繋がっていることを感じたというか、『デッカー』にとって欠かせない人だと感じて。みんなにもアガムスのことをずっと、忘れないでいてほしいです。

（C）円谷プロ　（C）ウルトラマンデッカー特別編製作委員会