【小宮さんが身体も心も削った第9話】――ドラマの内容を振り返っていきたいと思います。第9話までのエピソードの中で、印象に残っているシーンは?小宮 物語の中の重要な話数という意味では、第3話の犬田が水瀬の家に泊まるエピソードですね。これまでの “ただの幼馴染み” という関係が第3話で変わったと感じているので、とても印象に残っています。
川津 たしかに、第3話は水瀬の心が揺れ動くシーンも多かったと思います。このシーンがあることによって、より水瀬が犬田に踏み込んで関わっていくようになるので、大事なシーンだったと感じています。
あと、第8話の別荘のシーンですね。水瀬とウチュラの関係性が変わってくるところでもあるので、印象に残っています。別荘のシーンは2日かけて撮ったんですけど、ほうきバランスを撮影するとき、外が暴風で……(笑)。
小宮 めちゃくちゃ風が強かったんですよ!
新條 なかなかほうきが立たなかったよね(笑)。
川津 そうそう! すごく難しかったですね。なんとか撮れました。
小宮 2人とも本当にゲラで、2人の笑いがどんどん伝染していくので、別荘のシーンは僕もスタッフさんもみんな笑っていましたね。楽しい思い出しかないです!
あと、僕が個人的に大変だったのが、青原の秘密基地に連れていかれる第9話です。寒いし、椅子にくくりつけられているし、たくさん叫んで喉にもきました。
新條 私もそのシーンはすごく印象に残っています。私はそんな犬田を目の前で見ているだけだったんですけど(笑)。なかなかハードなシーンで、しかも撮影時間も長かったので……。
小宮 3日かけて撮ったよね。
川津 私も捕らわれていたんですけど、犬田は本当に大変そうでした。小宮さんが断トツで身体も心も削っていたシーンだと思います。
【撮影は寒さとの闘いだった!?】――撮影のときに起こった思わぬハプニングがありましたら、教えてください。小宮 カメラマンさんがこけた!
川津 あー!!! 犬田と水瀬のシーンだ。
新條 私もその話聞いた!
小宮 第7話で、バーで働く犬田を水瀬が連れ出すシーンがあるんですけど、路地裏を逃げている最中にカメラマンさんがズッコケて! 僕たちは前向きで走っていたけれど、撮影しているカメラマンさんは後ろ向きで歩いていたんですよね。転びながらも、カメラだけは何とか守ろうとしていました。
川津 一瞬、頭を打ったように見えてビックリしたんですけど、顔を見たら元気そうで……。何よりでした。
――撮影裏ではそんなことが起こっていたんですね……!小宮 そうなんですよ。あと、撮影は寒さとの闘いでもありました。大寒波がニュースになっていたとき、外での撮影があったんですけど、もう春の設定だったので着ていた服も生地の薄い春仕様で。
川津 いやー、あれは辛かったね。
小宮 公園での撮影のときはマイナス2度でした。しかも風が強くて、体感温度はマイナス7度くらいになっていて……。そんなことがありましたね。