• 『ガンダムSEED』の転換点「遥かなる暁」で試されるキラとアスランの絆
  • 『ガンダムSEED』の転換点「遥かなる暁」で試されるキラとアスランの絆
2023.09.07

『ガンダムSEED』の転換点「遥かなる暁」で試されるキラとアスランの絆

(C)創通・サンライズ


戦争という状況が友情をいとも簡単に引き裂いてしまう残酷さ、またその現実を黙って受け入れることができない少年たちの純粋さ。どちらも戦うことを望んではいない、では何が悪いのか? それは自分の思いに気づかない「相手」のせいではないのか――。
キラとアスランの関係を通して、『ガンダムSEED』は戦争の非情さ、状況の複雑化、さらに止めることの難しさを鮮烈に、しかも鋭くえぐり取ることで、これまでのガンダムシリーズを支持していたロボットアニメ・SFアニメファンに加え、まったく違うファン層をも獲得することに成功する。

総集編第2弾となる『機動戦士ガンダムSEED スペシャルエディション 遥かなる暁 HDリマスター』では、そんなキラとアスランのドラマが大きく動いていくことに。
戦闘中に無人島へ流れ着いたアスランは、同じく漂流したカガリ・ユラ・アスハと向かい合うことで、戦うことの意味を見つめ直すことになる。しかし、続く戦いの中でキラとアスランはお互いの大切な仲間を失ってしまったことから、その怒りと悲しみが二人の本格的な激突を誘発してしまうことになる。

どちらが勝っても失われた命は戻ってこない、ましてや、さらに大切な人の命を奪うことになってしまう。それを理解しながらも、二人は戦うことをやめられない。壮絶な戦いの果てに二人がどんなところへと辿り着くのか――まさに本作の大きな見どころと言えるだろう。

一方、繰り返される戦闘の中で傷ついたアークエンジェルは、技術供与を条件に中立国オーブへと身を寄せることとなる。首長であるカガリの父、ウズミ・ナラ・アスハは他国を侵略せず、侵略を許さず、決して干渉しないという独自の立場を守ろうとするのだが、地球連合はそれを良しとせず、彼らの要求を受け入れないオーブをザフト支援国家とみなし、制圧しようとするのだ。
敵・味方の二元論に走ることなく、他国に負けない防衛力を保持することで「何ものにも与しない」という立場を守ろうとするオーブが迎える逆境は、憲法第九条により戦争と武力の放棄を守り続ける日本に住む我々にとって、決して他人事とは思えないはずだ。

さらに反コーディネイター団体「ブルーコスモス」の盟主ムルタ・アズラエルの暗躍、またアズラエルが投入する新たなガンダム=カラミティガンダム、レイダーガンダム、フォビドゥンガンダムの3機をまじえたMS戦など、見逃せない要素はまだまだ満載。

物語の大きな転換点の中でキラとアスランが選択する未来とは何か、その熱い展開を大スクリーンで確かめてほしい。

>>>熱いドラマ展開とMSバトルが胸を打つ『遥かなる暁』名場面をチェック!(写真27点)

(C)創通・サンライズ

アニメージュプラス編集部

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