• 新海誠が花澤香菜と久々の舞台挨拶で「お婆ちゃん役までお付き合いを」【すずめの戸締まり】
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2023.09.21

新海誠が花澤香菜と久々の舞台挨拶で「お婆ちゃん役までお付き合いを」【すずめの戸締まり】

(向かって左より)『すずめの戸締まり』舞台挨拶に登壇した花澤香菜、新海誠監督 (C)2022「すずめの戸締まり」製作委員会


今作で花澤が演じた椿芽は、映画後半の重要なシーンに登場する。限られたシーンで観客に強い印象を与える必要のあるキャラクターを任せたという意味では、新海監督の花澤に対する強い信頼感を感じる配役といえる。
映画公開前に流されたマクドナルドのCMが、鈴芽を演じた『すずめの戸締まり』の最初のアフレコだったので、当初は「CM出演」のオファーだと思い込んでいたとのことで、後から「ええっ!『すずめの戸締まり』に出られるの!?」と気付いて驚いたという。
それを聞いた新海監督は「CMじゃなくて映画に出てほしくてお願いしたんですよ」と笑顔で説明。今となってはほのぼのするちょっとした「行き違い」のエピソードが明らかになり、会場も笑いに包まれた。
▲新海誠監督

▲花澤香菜

その後、花澤が新海作品で演じたキャラクターを紹介する映像が上映され、これまでのコラボレーションを振り返る流れに。
『言の葉の庭』で花澤が演じたユキノは、27歳で仕事に疲れ自分の生き方に悩んでいる時期にピュアな高校生の少年と出会う大人の女性。『君の名は。』では、そのユキノのその後の姿では……と思わされる女性教師役。『天気の子』では一転して小学生の女の子役を演じ、そして今作で母親役。

やはり初仕事となった『言の葉の庭』の印象は特に強いようで、新海監督が「久しぶりに劇場の大きな画面とスピーカーでユキノの台詞などを聞いて、少し鳥肌が立ちました。本当に素晴らしいお仕事をいただいていたんだなと思いました」とあらためて感謝すると、花澤は監督の褒め言葉に「ありがとうございます」と返しつつ「ちっとも変わらないですね」と苦笑い。
当時23歳で27歳のユキノを演じた花澤が「あの時は自分なりに背伸びして演じていたつもりでしたけれど、今の声とあまり変わらないかもしれないなと思いました」と当時の自分自身への印象を語るも、新海監督は「母親としての椿芽役も、やはりユキノ役とは違うモノをいただけたなと、今観ても思いました」と、花澤の変化/成長を絶賛するという一幕もあった。

また、花澤が椿芽役について「お母さんが徐々に増え始めた時期にオファーをいただいたので、これ(椿芽)をちゃんと私が演じられたらすごく自信になるだろうな、と思いながらやっていました」と振り返ると、新海監督は「お婆ちゃん役までお願いします」とひと言。花澤も嬉しそうに「お願いします」と返していた。

その後も『天気の子』の思い出や『すずめの戸締まり』のアフレコ時のエピソード、共演者の印象なども語られ、トークは穏やかなムードで展開。
最後に「新海作品の魅力」について問われた花澤は「モノローグでたたみかけていくところがいちばんグッときます」と回答すると、新海監督は「花澤さんの言葉を聞いたので、次の作品はモノローグをたくさん入れると思います(笑)」と笑わせた。
また、花澤が「(新海作品で)大人の恋愛を観てみたい」と希望を伝えると、新海監督は「今はまだ小さな子から大人まで劇場に足を運んでもらう作品を作りたいと思っているけれど、もう少し先に、そういう(大人の恋愛を描く)作品を作るタイミングが来るかもしれない」と述べた。

もしかしたらいつの日か、情感溢れるモノローグで彩られた大人の恋の映画を新海誠監督が作る日が……そしてその映画でさらに成熟した花澤香菜の声が聞ける時がくるのかも? そんなほのかな “予感” とともに、貴重な舞台挨拶は幕を閉じた。

>>>感動が甦る!『すずめの戸締まり』名場面を見る(写真10点)

(C)2022「すずめの戸締まり」製作委員会

アニメージュプラス編集部

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