• 【攻殻機動隊 SAC_2045 最後の人間】公安9課キャストが語る劇場版ならではの魅力
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2023.11.22

【攻殻機動隊 SAC_2045 最後の人間】公安9課キャストが語る劇場版ならではの魅力

(左から)バトー役/大塚明夫さん、草薙素子役/田中敦子さん、トグサ役/山寺宏一さん 撮影/能美潤一郎


――皆さんは押井守監督の劇場作品『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』(95年)から延べ28年に渡って公安9課メンバーを演じられてきたわけですが、これまでの歩みについてどんな思いを抱かれていますか。

田中 草薙素子は、この私の声優人生の全てと言っても過言ではないくらい 重要な人物です。彼女がいなかったら今の私はないって思えるくらいに、本当に思い入れの強いキャラクターです。
おっしゃられたとおり1作目からずっと演じさせていただいて、続くシリーズや劇場作品のタイミングで変更されてしまってもおかしくない状況があったんですが、彼女はいつも私のところに戻ってきてくれて、今回もまた出会えることができました。私の人生における最高の相棒、バディですね。

大塚 バトーは素子のことが大好きで、人形使いの元へ去った彼女をいつまでも待ち続けているんですね。まあ(『ベルサイユのばら』の)アンドレみたいな人物です(笑)。それが一番強く描かれていたのが『イノセンス』(04)だと思うんですが、そんなアンドレ状態で積み上げてきた素子へのバトーの思いが、僕の中に息づいているんですよ。僕のキャリアの中でも長く演じてきた役ならではの確かな重みを、この胸にいつも感じています。

山寺 二人とも良い話をしますねぇ。しかし28年ですか……僕の記憶、もしかして何者かに改ざんされてないですか?(笑) そう言いたくなるくらいあっという間だった気がします。
『GHOST IN THE SHELL』の頃は随分先の未来を描いているなという印象でしたけれど、今観てみるとむしろすぐそこまで来ている感じですものね。続くシリーズは様々な技術が進化してすごい映像を見せてくれているんですけれど、僕自身は何も成長してないな、と。

田中 そんなことないでしょう!(笑)

山寺 いえいえ、これって率直な気持ちですよ。でもね、だからこそ変わらず新鮮な気持ちで演じられている気がするんです。なので、トグサを演じる時にはある意味迷いは一切ないんですよ。さっきも言いましたけれど、常に「これ、どういう意味なんだろう?」とかモヤモヤしながら演じていて、多分それで良いんだろうなって。

――トグサには、キャラクターとしてそういう部分が求められていますからね。

山寺 いつも作品が出来上がってから、みなさんがどう考察されているんだろうって気になってネットで検索したりしているんですけれど、よくよく考えたら監督に訊くのが一番早いような気がする(笑)。

田中 神山監督は「答えは作品の中にある」ってどこかのインタビューで答えてました。

山寺 いやいや、僕たちは内側の人間なんだから教えてくれてもいいじゃない!

――あとでこっそり訊いてください(笑)。今回の劇場版で『SAC』シリーズも一区切りという印象があるのですが、お話を伺っているとまたこの3人が並んでいる姿をどこかで見たいと思いますね。

大塚 ぜひファンの皆さんで運動を起こしてください(笑)。

山寺 皆さんがそういうムードを作ってくれたら、また新しい動きがあるかもしれませんからね。

田中 そのためにも、まずは『最後の人間』を劇場でぜひご覧ください!


>>>『SAC_2045 最後の人間』場面カット、田中さん・大塚さん・山寺さんの撮りおろしカットを見る(写真19点)

(C)士郎正宗・Production I.G/講談社・攻殻機動隊2045製作委員会

アニメージュプラス編集部

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