舞台『千と千尋の神隠し』は、何度観ても褪せない驚きと感動に満ち溢れている。
アニメならではのキャラクター造型や魔法描写は、50体以上のパペットと出演キャストの身体表現、また見事な視線誘導によって舞台上で見事に表現されている。
湯婆婆が鳥に変身する場面をパペットの見事な使い分けでシームレスに表現したり、空中に浮かぶ千尋の名前を剥奪する契約の魔法、さらには顔の巨大化までも人力で再現されている。
▲千尋役/上白石萌音
高さ5メートルの湯屋「油屋」が見事にそびえ立つ、舞台美術も大きな見どころだ。回り舞台で360度回転しながら、その場面ごとに違う印象を観る者に与える見事なセットとなっている。
プロセニアム(舞台前部)も駆使して階段、梯子、吊り橋などを演者が駆けまわり、高低や幅の豊かさを感じさせる空間演出も見逃せない。
舞台の感動は耳からも届けられる。原作映画を愛する音楽スーパーヴァイザーのブラッド・ハークとコナー・キーランによる久石譲のオリジナルスコアの編曲・オーケストレーションの生演奏は、演技と演奏がシンクロする舞台ならではライブ感を堪能できる。
さらにオープニングとエンディングのタイトルアニメーションはスタジオジブリが新たに創作、題字を鈴木敏夫プロデューサーが揮毫しているので、そちらも要チェックだ。
▲千尋役/福地桃子
作品のすべてを舞台に詰め込んだジョン・ケアードの情熱とキャストの熱演が生み出したもう一つの『千と千尋』の世界。アニメでは体験できない唯一無二の魅力を、あなたはきっとこの舞台の中で見出すことができるはずだ。
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