• 【ガンダムSEED FREEDOM】CG班が明かす秘話!MSの苦労とこだわり!
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2024.04.03

【ガンダムSEED FREEDOM】CG班が明かす秘話!MSの苦労とこだわり!

映画『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』大ヒット御礼スタッフトーク上映会 プロデューサー・仲寿和(左)、3DCG制作デスク・藤田進夢(右) (C)創通・サンライズ


続いての戦艦のCGモデルの制作工程についてはアークエンジェルを例に解説。本作に合わせて各艦艇のディテールについては新規に起こし直したそうで、まずTVアニメのディテール感を基にしながらラフを作り、そこに新ディテールを反映させ、さらにCGで質感を付けディレクターらが調整。ディテールが細かいため、線をそのまま出すと黒く潰れて絵にならないため、「これは薄いラインにしよう」とか「はっきりアウトライン出そう」といったように線を取捨選択しながら最終的なルックに近付けていったという。

制作期間はアークエンジェルは約1年、物語後半に活躍する新造戦艦ミレニアムは1年8ヶ月。ミレニアムはCGモデルを作り終えたところで、コンテ作業中の福田監督から「槍出したいんだよね」とか「ここらへんからデッカい主砲出すんだよね」といった追加の要望が次々に到着。藤田はそのムチャ振りに驚きながらも「ここまで来たらお祭りですよね」と言いながらも頑張って作業をしたとのこと。またアークエンジェルについてもTVシリーズ当時のCGモデルを再利用するつもりが、福田監督から「1から作ってくれるでしょ?」と言われて、「(CGモデル)あるのにな」と思いながらゼロからCGモデルを作っていったいう、福田監督絡みの苦労話を次々に披露してくれた。

各勢力の宇宙艦艇についても全て3Dモデルで制作されたそうで、本編全2300カットのうち15カット程度しか登場しない戦艦などについても全艦CGモデルを作成。クサナギは20カット、エターナルに至っては3カットのみしか登場シーンがなく、「発進用のカタパルトも作ったものの見ることなかったです」と残念そうに言う藤田に会場は大爆笑となっていた。ちなみにモビルスーツと戦艦を担当したスタッフは、外注を除くとディレクター含めて5人だけの精鋭チームで構成。藤田も仲プロデューサーも「その5人の方々がいなければ(作業は)終わらなかった」と口を揃えるほどの活躍だったとのことで、ふたりからはCGスタッフに感謝の言葉が述べられていた。

トーク後半戦にはモデリング作業時の裏話が次々に明かされていくことに。コズミックイラのモビルスーツの表現について、福田監督から「キャラクターが(特撮)スーツを着て動いてるような、すごく有機的な感じにしてほしい」という話が何度もあったらしく、藤田はそれを目指してCGモデルを作っていったとのこと。そんな福田監督からストライクフリーダムガンダム弐式について、「白馬の騎士みたいな感じで。イケメンは細いから下半身は太くしちゃダメだよ」とのアドバイスがあったことが明らかになると会場からは笑い声が上がっていた。

さらに登場予定だったのにボツになった機体も明らかに。グフイグナイテッドはCGモデルを途中まで作っていたものの「グフは登場しない」と言われてあえなくボツに。デスティニーインパルスは発注リストにあり、藤田も「格好いい! ついにか!」と意気込んだものの、「ディスティニーと被るし、インパルスでいろんな武器使って戦ってた方が差が出る」といった福田監督の考えもあり、フォースインパルスガンダムSpecⅡに変更されてしまったことが明かされた。
さらにM1アストレイも登場予定がありCGモデルを作ったものの、本土防衛の描写がないことから「アストレイは出さない」と言われて作業を中断。しかし本編カットに出ていることが後から判明し、作画さんにお願いすることになったといったぶっちゃけトークが連発。このイベントだけの貴重な話の数々に観客たちは興味津々といったようすで聞き入っていた。

スタッフトーク上映会は今回の“CGアセット編”に続いて、第2弾となる“アニメーション編”が4月9日に予定されている。「もっとスピード感があったものを福田監督からリアルな感じで重めにしてほしいということで全修正が入った」という冒頭のライジングフリーダムガンダムが初めて変形するシーンの没動画など、より詳細な制作秘話が語られることになるとのことなので、ぜひ会場に足を運んでみてほしい。

(C)創通・サンライズ

アニメージュプラス編集部

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