• ルパン最新作『峰不二子の嘘』の脚本・高橋悠也氏インタビュー【前編】
  • ルパン最新作『峰不二子の嘘』の脚本・高橋悠也氏インタビュー【前編】
2019.06.05

ルパン最新作『峰不二子の嘘』の脚本・高橋悠也氏インタビュー【前編】

脚本を手掛けた、高橋悠也さん


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『次元大介の墓標』『血煙の石川五ェ門』『峰不二子の嘘』と敵のキャラクターたちが魅力的ですがどうやって作り上げていくんですか?

高橋 プロデューサー陣も含めて、みんなで議論を重ねて作り上げます。だから本当にそれは毎回苦労します。ショボい敵だとストーリーに魅力が無くなってしまうので。どこに強さを置くのか、スリリングな要素を設けるかっていうのは、毎回難産ですね。

——基本お三方で?

高橋 あと浄園(祐)プロデューサーと、企画開発担当の鈴木(常泰)さんと、5人ですね。石井さんはメモをぴゅっと渡すと、途中からいなくなるんですけど(笑)、お忙しい方なんで。

——今回手掛ける上で何か意識したことや新しい試みはありますか。

高橋 不二子に母性があるのかないのかっていうところは、この作品をやるにあたっての1個のテーマです。ジーンとか敵のビンカムとか、今までの不二子の武器である色気や話術が通用しない相手に、彼女がどう向き合うのかっていうことをテーマにした作品だったので、そこが今までにない不二子を描こうと意識して挑戦した部分ではあったかもしれないですね。

――シナリオを書かれる上で映像での動きとか、意識して書かれてるんでしょうか?

高橋 『墓標』のときは、正直、小池監督がどういう演出でどういう映像を仕上げるのか、もちろん『REDLINE』など代表作がありましたけどそんなに詳しくはなかったので読めないところはあったんです。でも初めて『墓標』の完成品を観たとき、すごい衝撃を受けまして。あっ、小池監督に任せておけば大丈夫だっていう(笑)、天才だと思いました。

こういう風にするとカッコいいんだっていう成功体験を『墓標』でさせていただいたので、そこから『血煙』、『不二子の嘘』は、小池監督がカッコ良く演出してくれるんじゃないかっていう期待を込めて書いてるところもあったりします。それでも僕の想像の遙か上を行く映像になっているので。

――絵コンテになってから何かオーダーとか、やり取りをされたことは?

高橋 僕はほとんど言わないです。セリフが変わったりしてるところで、表現がこっちの意図とズレてるところがあれば、少しだけ質問したことはありますけど、基本的にはほぼ、小池監督にお任せして作ってます。


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