• 多種多様な性を声で表現。ASCAが語る新曲『ヴィラン』【インタビュー】
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2021.05.30

多種多様な性を声で表現。ASCAが語る新曲『ヴィラン』【インタビュー】

ニューシングル『カルペディエム/ヴィラン』を発表するASCAさん


――通しで歌ったとのことですが、フレーズ毎にここはどういう人格でと決めてから歌ったのですか? それとも、音の流れに合わせて即興で歌う感じでしょうか?

ASCA 3テイクくらい録ったんですが、全部表現が違いましたね。とにかく自由に歌おうというのが自分の中にあって……。この歌自体が、「愛って自由だよね」と言っているように私は捉えたので、愛も歌も自由だよねというところで、自由に歌いました。

――流れに任せつつ、自由に歌われたんですね。オリジナル曲を知っているからこそ、初めて聴いた時に衝撃を受けました。こんな才能を隠し持っていたのか! と。

ASCA 嬉しいです。

――声優さんなのかと思うくらい、どんどん声色が変わっていくので……。

ASCA 2番のサビの「嫉妬くらいはさせてよ」というフレーズはもう歌っていないですね。喋っているような嘆いているようなのが伝わればいいなということで喋りっぽい感じにしてみました。

――歌っていて楽しかったですか?

ASCA めちゃくちゃ楽しかったです。

――今までで一番自由に歌えたんじゃないでしょうか?

ASCA そうかもしれないですね。「私」として歌っていないから自由かもしれません。多種多様な性を色々な声色で表現してみました。

――テイクを選ぶの時間がかかった『ヴィラン』ですが、実際に完成した曲を聞いた時はいかがでしたか?

ASCA 全員が凄い達成感でしたよ。選ぶ作業が難航し過ぎて、終わった時は「できたー!」という感じで。達成感ありありで完成した曲ですね。

――お気に入りのフレーズはありますか?

ASCA 一番最後の「僕はもうヴィラン」の後から歌詞にはないけど、ヴィランヴィランと言う所と最後の2行は本当に馬鹿になりました。ヴィランを8回くらい言っているんですが、1個ずつテイクを選んで。私を知っている人がここを聞いて、「これ誰だろう」となったらゴールだなと思って歌いましたね。

――ASCAさんだと明かさずに、曲だけ先に配信してみるのも面白そうですね。『カルペディエム』の先行配信時のお話にも出てきましたが、ASCAさんにとってファンの皆さんはどういう存在でしょうか?

ASCA そうですね……。ファンの皆さんは、「お花」ですね。『カルペディエム』に「竦んだ足元にたった一輪の花が咲いた」という歌詞があって、ここではお花と言っていますが、実際は「人」を想像して書きました。スタッフさんや家族、ファンの皆さんがいてこその自分だなと思うので。だから、ファンの皆さんは足元に咲く一輪の花ですね。皆さんひたむきに惜しみなく愛を注いでくれるので、それに応えられる自分でありたいと思っています。

――Twitterを見ていても思うのですが、ASCAさんのファンの皆さんって凄く優しくて真っ直ぐですよね。

ASCA 皆さん本当に優しいんですよ。真っ直ぐ見ていてくれる感じは本当にお花のようだなと思います。じつはこれまでも、1stアルバム『百歌繚乱』収録曲の『このメロディに乗せて』で「花」というワードを使って、ファンの皆さんをお花に例えたりしていたんです。私にとって皆さんは、心の支えになるお花のような存在ですね。

――今後、ファンの皆さんと叶えたい夢はありますか?

ASCA 去年はやりたくても出来なかったので、皆さんの街に会いに行きたいですね。最初の緊急事態宣言が出た時に、ASCAのイベントとして初めて福岡・札幌に行く予定だったのに行けなかったので、今度こそ自分の足で皆さんに会いに行きたいです。1回行くと約束して行けなかったことが心苦しいので、まずはそこに行きたいですね。

――早く叶うことを願っています。最後に、今回のシングル『カルペディエム/ヴィラン』を楽しみにしている方々に向けてメッセージをお願いします。

ASCA 今回のシングルは、自分達の奪われてしまった自由をテーマに歌いました。「当たり前」がどこにもないということを私達は知りました。だからこそ見えてきた、自分が大切にしたいものや、好きなものを大事にしてほしいなと凄く思います。私も歌を届けられなくなってしまったりと、いつも出来ていたことが出来なくなってしまったからこそ、歌が大切だということに改めて気付くことが出来ました。色々障害もあるかもしれませんが、自分の好きなものを信じて、皆さんと一緒に進んでいければなと思います。

>>>『カルペディエム/ヴィラン』のジャケット写真をすべて見る(写真4点)

<プロフィール>
ASCA 
1996年9月5日生まれ。愛知県出身。中学生時代に第5回『全日本アニソングランプリ』に出場し、応募者1万人以上の中からファイナリスト3名まで勝ち抜き注目を集め、2017年11月にTVアニメ『Fate/Apocrypha』2ndクール エンディングテーマとなった『KOE』でメジャーデビューを果たす。2019年には、TVアニメ『ソードアート・オンライン アリシゼーション』第2期オープニングテーマとなった『RESISTER』や『RUST/雲雀/光芒』をリリースしてスマッシュヒットを記録。2021年1月にはニューアルバム『百希夜行』を発表した。2020年にはASCA自身が社長に扮し、架空の「会社」をコンセプトにしたファンコミュニティ「ASCA Music Entertainment」を設立。活躍の場を広げ続けている、繊細で伸びのある高音と豊かな表現力が魅力のアーティスト。

アニメージュプラス編集部

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