• 【ジブリで敬老の日!】宮崎駿監督作品の素敵なおじいさんとおばあさん
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2022.09.19

【ジブリで敬老の日!】宮崎駿監督作品の素敵なおじいさんとおばあさん

『千と千尋の神隠し』の湯婆婆/(C)2001 Studio Ghibli・NDDTM


★魔女の宅急便(1989年)★
「老婦人」
宅配業を始めたキキに、孫娘に好物のニシンのパイを届けてほしいと依頼してきた、落ち着いたたたずまいの年輩のご婦人。
実は当の孫娘は、そのニシンのパイを気に入ってはいなかった……というちょっと切ないすれ違いもあるけれど、でも、そんなちょっと思い込みの強いところも含めて、どこにでもいる孫思いのどこにでもいる愛すべきおばあちゃん。
そして、落ち込んだキキを励ますためにチョコレートケーキを焼いてプレゼントしてくれる、とても優しいおばあちゃんです。

★千と千尋の神隠し(2001年)★
「湯婆婆」
八百万の神さまたちが集う湯屋「油屋」を経営する謎の魔女です。
大きな頭と尖った鼻、眉間には大きなイボ。
インパクト抜群のルックスですが、よく見ると整えられた髪型やモダンなドレスからは上品さも感じられて、不気味で恐ろしくもあり、どこか憎めなくもあり……これまた懐が深そうです。
老獪で時には悪事も働き、迷い込んだ千尋の名前を奪って「千」と呼び容赦なく湯屋で働かせる。
恐ろしいおばあさんだけど、息子の坊にはひたすら甘かったりもするし、千尋に対しても厳しく接しつつ、仕事を頑張る姿はしっかり認めてくれて、ただの意地悪ではありません。
世の中の表から裏まであらゆることを知り尽くした、底知れないおばあさん。
見た目がまったく同じな双子の姉・銭婆の存在も強烈!

★ハウルの動く城(2004年)★
「ソフィー」
18歳の少女・ソフィーが魔法をかけられ、90歳の老婆の姿に……元々、大人しい性格で、自分の地味な容姿に劣等感も抱いていたソフィーですが、おばあさんの姿になったら逆にちょっと元気になったように見えるのが不思議です。
顔も手足もしわだらけで、ちょっと歩いただけで足腰も痛みます。
なのに、だらしなく散らかっていたハウルの城を見てなぜか奮起し、テキパキと掃除していくソフィーおばあちゃん。
その姿は何だかたくましく、そして可愛らしくてチャーミングです。
もしかしたら見た目を気にしなくなったことで、本来の心の強さやしっかり者の部分が、素直に表現できるようになったのかもしれません。
そして、自分自身を素直に表に出せるようになったことで、心も見た目も少しずつ若返っていくソフィーーーそんな彼女の不思議な“変容”の様子が、実はこの作品の見どころとも言えるのです。

★崖の上のポニョ★
「『ひまわりの家』のおばあさんたち」
宗介の母親・リサが勤めているデイケアサービスセンター「ひまわりの家」にいるおばあさんたち。
ちょっと気難しいが根は優しいトキさん、宗介を孫のようにかわいがるヨシエさん、ヨシエさんと仲良しのカヨさん。
3人とも足腰が弱いようで、普段は電動車椅子を使っていましたが、宗介とポニョを見守って応援しているうちに自分たちも元気さを取り戻していきます。
まるで宗介とポニョの発するまっすぐなエネルギーを受け取ったかのように。
そして終盤では車椅子から立ち上がり、自分たちの脚で元気に駆け回る姿も。
それもまた、宗介とポニョが見せてくれた “奇跡” です。

自分もいつか歳を取ったら、こうなれたらいいな……そんな風に思わせてくれる宮崎作品のご老人たち。
個性的なおじいいさん&おばあさんに注目しながら作品を見返してみれば、何度も観たはずの映画に新しい楽しみを見つけられるかも!

(C)1989 角野栄子・Studio Ghibli・N
(C)2001 Studio Ghibli・NDDTM
(C)2004 Studio Ghibli・NDDMT
(C) 2008 Studio Ghibli・NDHDMT

アニメージュプラス編集部

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