• ジブリパーク開園までの「徹底的なこだわり」を追ったドキュメンタリーが登場
  • ジブリパーク開園までの「徹底的なこだわり」を追ったドキュメンタリーが登場
2023.07.20

ジブリパーク開園までの「徹底的なこだわり」を追ったドキュメンタリーが登場

(C)2023 Studio Ghibli

ジブリパークの構想から2022年11月の第1期開園を迎えた日まで、その制作過程を詳細に捉えた貴重なメイキング・ドキュメンタリー『ジブリパークができるまで。[第1期]』がBlu-ray&DVDとして9月6日に発売。大ボリュームで届けられる、その内容の一部を紹介しよう。

2022年11月1日に、愛知県にある「愛・地球博記念公園(モリコロパーク)」内に開園した「ジブリパーク」。宮崎吾朗監督が制作現場の指揮を執り、現在第1期として3つのエリア「ジブリの大倉庫」、「青春の丘」、「どんどこ森」が開園中、続いて年秋以降には「もののけの里」「魔女の谷」の第2期開園が予定されている。
本作では撮影期間1000日、本編6時間を超える全13話構成の大作で、ジブリパーク第1期開園までの道のりを丁寧に追いかけていく。

ジブリパーク誕生のきっかけとなった二人の人物の存在、そしてアニメーション映画監督の宮崎吾朗が “ジブリパークの監督“ を引き受けることになった経緯が語られるところから始まる本編は、2020年7月の起工式、後に「ジブリの大倉庫」となる旧温水プールの解体工事現場を経て、各エリアの施工が急ピッチで進められていく。

迷路のような、複数のフロアが階段や通路でつながっている「ジブリの大倉庫」には、子どもだけの特別な遊び場「子どもの街」、オリジナルの「ネコバス」、さらに「ロボット兵」や「にせの館長室」といった展示物が作られた。そしてメインとなる中央階段は、吾朗監督のイメージスケッチをもとにタイル職人の白石普さんによる手作りのタイルで装飾されていく。

映画『耳をすませば』に登場する「地球屋」と「ロータリー」を中心にして、映画『猫の恩返し』に登場する「猫の事務所」と19世紀末の空想科学的な雰囲気をもつエレベーター塔から構成される「青春の丘」。
「地球屋」内部の展示物の中でも特に “からくり時計” の制作には、吾朗監督がこだわる「映画と同じように生の音を奏でる時計」を目指し、スタッフはゼンマイを使った仕掛けとモーターを使った仕掛けにひと苦労することに。

映画『となりのトトロ』の世界観をイメージした「どんどこ森」は、2005年に開催された愛知万博のパビリオン「サツキとメイの家」が原点となる。2021年4月には、このエリアの運営を担うスタッフにむけて、吾朗監督が建物について解説する会が開かれ、裏山では、「どんどこ堂」というトトロの姿を模した遊具の工事も始動。
構造部分を担当した大工の高橋一浩さんは、木材を組んでトトロの形を表現するため、寸法やラインを出すのに苦労したことを語り、胴体の外壁部分を担当する左官職人・松木憲司さんにとっても、曲面に土壁を塗り重ねることは至難の業。表面に何度も土を塗り重ね、最後の仕上げ塗りを行う日、土壁には大敵の氷点下の気候となってしまって……。

宮崎吾朗監督の高い要求に、様々な職人たちがプロフェッショナルな技術力で応え、時間をかけて丁寧に完成させていく様子からは、まさにアニメーション制作にも通ずる “もの作りへの深い探求心” をうかがうことができる。
公園施設という形でまとめられた「ジブリ作品」誕生の軌跡を、このドキュメンタリーで楽しんでもらいたい。

>>>『ジブリパークができるまで。[第1期]』の見どころを見る(写真16点)

(C)2023 Studio Ghibli

アニメージュプラス編集部

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