• 【金曜ロードショーとジブリ展】鈴木敏夫が語る展示の発案と宮﨑駿監督の現在
  • 【金曜ロードショーとジブリ展】鈴木敏夫が語る展示の発案と宮﨑駿監督の現在
2023.06.29

【金曜ロードショーとジブリ展】鈴木敏夫が語る展示の発案と宮﨑駿監督の現在

「金曜ロードショーとジブリ展」開会セレモニーに登壇したスタジオジブリ・鈴木敏夫プロデューサー

6月29日より東京・天王洲の寺田倉庫B&C/Eホールにて「金曜ロードショーとジブリ展」が開催。前日の28日には、スタジオジブリ鈴木敏夫プロデューサーらが登壇した開会セレモニーとマスコミ・関係者向けの内覧会が行われた。

本展示は、これまで200回以上スタジオジブリの作品を放送し続けている日本テレビ系の映画番組「金曜ロードショー」の歩みをたどりながら、ジブリ作品の魅力を紹介する展覧会。「金曜ロードショー」がスタートした1985年はスタジオジブリが “スタジオ開き” を行い、また特別番組として『風の谷のナウシカ』が日本テレビで地上波初放送した年でもある。その縁深き関係を紐解きながら、ジブリの世界を体感できる4つのエリアを楽しむことができる。

開会セレモニーには、(株)スタジオジブリ代表取締役プロデューサー・鈴木敏夫氏、日本テレビ放送網(株)代表取締役 会長執行役員・杉山美邦氏、KDDI(株)執行役員常務・竹澤浩氏が登壇。
▲(右より)竹澤浩氏、鈴木敏夫氏、杉山美邦氏。

「展示を見て、日本テレビ元会長・氏家齊一郎と徳間書店元社長・徳間康快のことを思い出していました。この二人と出会ったことで今日の自分があるし、現在のジブリにがっている」と語る鈴木プロデューサーは、現在各地で行われているいくつかのジブリ関連の企画展示と本展示の違いに関して「これまでの『●●とジブリ展』はジブリ主体で作ってきましたけれど、今回は日本テレビが主体なんです。これは僕の感想ですが、今回は “参加型” のイベント。これまでの美術やアニメの素材がたくさん入った難しい感じの展示とは違い、今回はエンターテインメントに徹しています」と語った。

鈴木プロデューサーの囲み取材では、宮﨑駿監督の最新作『君たちはどう生きるか』についての質問も飛び出した。一切情報を出さないという徹底した宣伝戦略については「(宣伝について)いろいろ考えているうちに『一切宣伝がなかったら皆さんはどう考えるんだろう。もしかしたら、情報がないことがエンターテインメントになるかもしれない』と思った」とその考えを打ち明けた。

宮﨑監督は、この戦略に関して「鈴木さんを信用するよ。でも、宣伝なくて大丈夫かなぁ?」と語っているという。また、宮﨑監督の現在に関しては「一言だけ、元気です!」とのこと。

「金曜ロードショーで放送された印象的な作品は?」と聞かれ、即座に「『風と共に去りぬ』ですかね」と答えた鈴木プロデューサーは、その流れで「ジブリは『風立ちぬ』以来約10年間映画を作っていなかった。それでも忘れられなかったのは、作品を放送し続けてくれた『金曜ロードショー』に負うところが大きい。あと最近ジブリが好きだという人たちは僕に『映画館じゃなくてテレビで観ました』と言ってくるんですよ」といったことがヒントになって今回の企画を発案したことも明らかにした。

「金曜ロードショー」とスタジオジブリの強い絆はいかにして生まれ、現在まで続いてきたのか。その答えは、本展示を楽しむ中できっと見つかるに違いない。

>>>開会セレモニーの様子と「金曜ロードショーとジブリ展」展示内容を見る(写真16点)

(C)Studio Ghibli

アニメージュプラス編集部

RECOMMENDEDおすすめの記事

RELATED関連する記事

RANKING

人気記事