• 【名作アニメの夏】『AIR』京都アニメーションの実力を知らしめた出発点
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2023.08.01

【名作アニメの夏】『AIR』京都アニメーションの実力を知らしめた出発点

(C)VisualArt's/Key/翼人伝承会


●『AIR』が知らしめた京アニの実力●
京都アニメーションにとって本作は、2003年『フルメタル・パニック?ふもっふ』に続く2作目の自社元請作品。それ以前から数多くの劇場アニメやTVアニメ等で各話の制作を担当し、高品質な仕事でアニメ業界内や一部のマニアの間で高く評価されていたが、人気原作を期待以上のクオリティでアニメ化することでその実力をより広範なファンにアピールすることに成功した。

特に本作は熱心なファンを多く抱える原作のアニメ化作品だったこともあり、京都アニメーションに対する評価は一気に高まる。また、その注目に応えるように『涼宮ハルヒの憂鬱』(2006年)、『らき☆すた』(2007年)、『けいおん!』(2009年)といったエポックメイキングな作品を連発し、現在まで続くアニメーション制作スタジオとしての信頼感を確かなものにしていったのだ。

TV放映から20年近い年月を経ている本作だが、現在の視点でもアニメーションとしての完成度の高さには驚きを禁じ得ない。その美しい絵はまったく古びておらず、「細やかな表情芝居で綴られる感情のドラマ」、「日常的な、なにげない仕草から漂うキャラクターの特徴や魅力」、「時に華やかに、時に抑制的に、巧みな演出によって喚起される感動」といった京都アニメーションの美点といえる作風のベースがすでに確立していることが、本作を観れば一目瞭然だ。

全話一気無料配信というこの機会に京都アニメーションの “原点” を堪能し、この夏の大事な思い出を作ってみてはいかがだろうか。

アニメージュプラス編集部

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