• 【BLUE ENCOUNT】『MIX』のOP曲「アマリリス」は世代を超える
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2023.09.16

【BLUE ENCOUNT】『MIX』のOP曲「アマリリス」は世代を超える

【BLUE ENCOUNT】『MIX』のOP曲「アマリリス」は世代を超える


■ブロック塀だけで作られた防音設備も無い、軽音部の部室を思い出した

――こういったタイアップだと、ストリングスもそうですし、甲子園のスタンドの応援に重ねてブラスバンドを入れるとか、やりたくなりがちですよね。

田邊:実際にそういう話にもなったんですけど、敢えてそれをやらない引き算の考えもいいんじゃないかと。実はこの曲と同時進行で、6月にリリースした「有罪布告」という曲を作っていて、その曲が“増し増し乗せ乗せ”だったので、だとしたらこっちは味付けに頼らず素材の良さを引き出そうと。それで久しぶりに4人だけで音作りをしました。

――バンドだけのシンプルな音像が、白球を追いかける高校球児の泥臭さともマッチしています。

田邊:本当におっしゃる通りです。青空の下、白球なのか何なのか、何かを追いかけるのが青春じゃないかと思うんです。それはスポーツなど部活に取り組む高校生だけじゃなく、社会人もそうだし、僕ら自身今も何かに挑戦し続けている人間の一人として、いろんな意味での青空を想像してもらえたらうれしいと思いました。ただ、その情景を本当にどうやったら音で表せるか、ストリングスやブラスバンドなどの音に頼らず4人の音だけでそれをイメージさせる音作りは、今回の制作で一番苦心したところです。

高村:レコーディングの時は、「高校生が部室でやっているような雰囲気で」と言われて。何となくは分かるけど、今や僕らも36歳でそれなりにキャリアも積んでいますから、高校生のような初々しくて清々しい音を出すのはとても難しくて。実際にそういう音が出せているかどうかは分からないけれど、その当時を思い出しながら演奏することはできました。でもそれによって、完成したものを聴いた時は「青春だな」って思えました。あの時には戻れないけれど、今の自分たちが思い出せるあの時の情景は、再現できたんじゃないかと思います。プロとして綺麗に鳴らすところは鳴らしながら、高校生らしい粗さも感じさせるプレイができたんじゃないかと。

――皆さんは同じ高校出身なんですよね。

江口:だから同じ景色を観ることができました。

田邊:ブロック塀だけで作られた防音設備も無い、軽音部の部室を思い出しました。

高村:隣がラグビー部でね。

田邊:そうそう。大音量で練習していたら、ラグビー部の先輩が怒鳴り込んで来たり。いつものあの青春の風景を、みんな何となく思い出しながら演奏していました。

【後編】【BLUE ENCOUNT】NYライブでの反響と手ごたえ、熱い思いを語る!

ライター:榑林史章、編集:アニメージュプラス

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