• 畠中祐・小林啓也が明かす『シャボン玉とんだ宇宙(ソラ)までとんだ』で伝えたいこと
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2023.10.26

畠中祐・小林啓也が明かす『シャボン玉とんだ宇宙(ソラ)までとんだ』で伝えたいこと

(右から)Wキャストで『シャボン玉とんだ宇宙(ソラ)までとんだ』の主演を務める畠中祐さん、小林啓也さん 撮影/大山雅夫

1988年の初演から今年で35周年を迎える、音楽座ミュージカルの名作『シャボン玉とんだ宇宙(ソラ)までとんだ』東京公演が10月27日より開幕。本公演の注目ポイントは、主人公・三浦悠介を声優・アーティストとして活躍する畠中祐さん、音楽座ミュージカルのメンバー小林啓也さんがWキャストで演じることだ。

1993年に父・畠中洋さんが務めた悠介役を今回演じることになった畠中さん、そして2012年公演以来二回目の悠介役を務める小林さんが、稽古の合間を縫ってキャラクターの魅力、舞台・ミュージカルに賭ける想いを語ってくれた。

【シンプルで複雑な悠介の人物像】

――『シャボン玉とんだ宇宙(ソラ)までとんだ』(以下、シャボン玉)という作品や、ご自身が演じる三浦悠介の印象を教えてください。

畠中 物語の構造がとても面白いと感じました。ストレートな恋愛ものに、SFなどいろいろな要素を取り入れてグチャグチャになったのに、不思議に思うくらい綺麗に整っているんです。「中華料理も洋食も混ぜたのに、コース料理になっちゃいました!」みたいな。

小林 まさにそのとおりなんですよね。かき混ぜたものをそのまま出したら美味しかった、というか。
悠介は台本を読んだとき、自分とすごく近い人間だと感じたんですが、実際に演ったら全くできなかった(苦笑)。朴訥で、真面目で、純朴でという外側から見たイメージに沿って演じようと思ったら、とぼけたことを言うところに苛立ったりして。ボロボロになりながらやっていて、当時は一時期、悠介のことを嫌いになりました。

畠中 メチャクチャ悩んでいたんですね。

小林 ええ。忘れもしないのが、北海道・釧路公演。当時のチーフプロデューサーから「もう啓也自身のつもりでやりなさい」「あとは全部、私が責任を取るから」と言われたんです。そのあとの公演からは、「よかった」とご意見をいただけるようになりました。悠介の印象も、一生懸命に生きる普通の人間へ変わって。現在の自分がどう悠介を演じられるのか、今から楽しみです。

畠中 悠介は僕も最初はすごくシャイで、真面目すぎて空回りするところがある人という印象がありましたが、今は変なヤツだと思っています(笑)。普通の人なんですが、「相手の気持ちを考えたら、そのスピードでそんなこと言えなくない?」ってところがあるんです。

小林 頭のネジが一個外れているというか(笑)。

畠中 でも、ものづくりをする人はそういうところがあるのかも、とも感じました。ゴッホとか現実の作り手も変な人だったってエピソードが残っていますし(笑)。
▲畠中祐さん

――確かに悠介は変だけど等身大というか、いい意味で人間くさいと感じました。真面目なところもあれば、スケベな一面も持っていて。

小林 そうですね。真面目な人がスケベなことしないかと言ったら、そんなことないですし。

畠中 とても人間らしい人だと思います。

アニメージュプラス編集部

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