• 畠中祐・小林啓也が明かす『シャボン玉とんだ宇宙(ソラ)までとんだ』で伝えたいこと
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2023.10.26

畠中祐・小林啓也が明かす『シャボン玉とんだ宇宙(ソラ)までとんだ』で伝えたいこと

(右から)Wキャストで『シャボン玉とんだ宇宙(ソラ)までとんだ』の主演を務める畠中祐さん、小林啓也さん 撮影/大山雅夫


【それぞれの悠介と佳代の関係性】

――悠介の役作りで、意識していることを教えてください。

畠中 悠介は作曲家になりたいことや、佳代への想いは(台本に)描かれているんですが、これまでの人生のことはあまりわからず、手がかりがなかったんです。それで変な人という印象から、なぜ変だと言われてしまうのか分析しようとしました。

小林 変とはどういうことか、ってところを?

畠中 はい。俺も自分では普通だと思っているのに、変だと言われることがあるし。そうしたら「あなたはすごく考えるから、一回考えないで」と言われて。人それぞれ歩く速度が違うように、悠介もはたから見たら変に見えるかもしれないけど、自分の中の何かに従って、まっとうなことをしているわけだから、そのままでいいんだとなりました。

小林 客観的に見たら、変だと思われることはありますからね。

畠中 そうですよね。今は三浦悠介という人物をフラットに捉えて、枠組みを作っては壊してを繰り返したほうがいいのかな、という気がしています。難しいことを考えるのは大切ですが、その上で捨てていく作業をするべきだなと、悠介から教わりました。

小林 僕は悠介と自分をすり合わせるために、鈍感になることを意識しています。僕自身はマイペースな悠介と違い、結構周りのことを気にしがちで、物事に素早く反応するほうなんです。稽古中は気になることが目に入っても一呼吸置いて、反応する速度を遅くするようにしています。

――お二人とも自分の中の何かを削ぎ落とすことに取り組んでいるんですね。

小林 言われてみれば。

畠中 確かに! あと、僕らというか歴代の悠介で全く変わらないところは、佳代への気持ちなんだろうなと。

小林 そう、ただひたすら佳代のことを考える。出会った瞬間、あるいはその前から考えているくらいな感じで。

畠中 そうですね。佳代への想いは全くブレていないんです。

小林 物語の中であることに成功した瞬間すら、佳代のことを考えているんですよ。そこをもっと突き詰めて演じたいです。
▲小林啓也さん

──佳代は悠介と同じくWキャストで、畠中さんの出演回は高野菜々さん、小林さんの出演回は森彩香さんが演じます。稽古で掛け合った印象はいかがですか?

畠中 そうですね。高野さんは、すごく佳代と似ている気がします。佳代はとても元気だけど繊細で、自分を守るために明るく振る舞っている部分がある。高野さんご自身もハツラツとしているんですが、掛け合う中で繊細な心の機微が見えるところもあって。コロコロと表情を変える佳代に、振り回してもらう感じが楽しいです。
あと、高野さんはミュージカルの経験が豊富で安定感があるんですが、そこが崩れた時の面白さが半端なくて。

小林 それが引き出せた時は最高です。森さんとは何度か共演していますが、彼女はグッと役に入れ込むタイプなんですよね。僕は僕で暴走するタイプなので、ものすごい熱が入った人間同士がぶつかり合い、「こんなに暑苦しい話だっけ?」と、あらぬ方向に行くこともありました(笑)。

畠中 そうなんですか!? 観てみたい。

小林 お互いのエネルギーに感化されちゃうんです(笑)。森さんはとてもまじめだから、こちらに一生懸命応えようとしてくれて。今回は意識して普段からコミュニケーションを取り、彼女との掛け合いを楽しんでいきたいと思っています。

アニメージュプラス編集部

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