• 『呪術廻戦』作曲家&音楽Pオフィシャルインタビュー公開!
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2020.10.15

『呪術廻戦』作曲家&音楽Pオフィシャルインタビュー公開!

(C)芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会


──作曲をはじめる際、ます最初に心がけたことはありますか。

 作家チームと朴監督との最初の打ち合わせで、監督からいただいた「音楽だけ聴いても残るような強さがほしい」というオーダーが印象的でした。劇伴は映像や台詞、効果音のことを考えて音を調整したり間引いたりすることが基本的な考え方としてありますが、そのオーダーを聞いて、自分が思いつく限りの『呪術廻戦』の世界に対するアイデアを、全て詰め込んでみようと。朴監督もきっと、それを受け止めてくださるだろうなと思えたので。

照井
 今、堤さんがおっしゃったことももちろんですが、自分のようにちょっと違う畑の人間を呼んでいただいたということは、やや刺激的な部分、特異な要素を持ち込むことを求められているのだろうなとも思ったので、王道の劇伴とは違うエッセンスを意識した作曲も心がけました。

桶狭間
 原作の芥見先生や、自分自身も含めた読者の方の思い描く世界観の表現をうまくできたらいいなと思いました。たとえばシンセを使って、呪いの気持ち悪さを表現するときは、思いきり気持ち悪く。かっこいい曲なら、とことんかっこよさに突き抜けられるように。振り切った曲にしようと意識して作っています。

──サウンドや曲調についての全体的な方向性を、みなさんで話合った部分もあるのでしょうか?

 自分が最初に陥ってしまったんですが、ちょっと和風にしすぎちゃったんですね。録音に使う楽器や編成を話し合うときに、「和をそのまま表現するというより、エッセンスとして入れる方向でお願いします」と、小林さんから修正が入りました。『呪術廻戦』独特のハイブリッドな世界を作れる楽器の組み合わせを見つけるために、試行錯誤しましたね。

小林
 和楽器はシンセのサンプル音源でちょっと使っているくらいで、レコーディングでは、いわゆる日本の民族楽器は使用していません。和に聞こえる笛の音も、実はアイリッシュフルートなんですよ。

 多分みんな意識的に、特定のジャンルに寄せないようにとしていましたよね。

照井
 それはありました。特定のジャンルにはめるというよりは、ハイブリッド感というか、いい意味の新しさ、いろいろなフレーバーを混ぜることで聴いたことがないイメージになるように意識していました。

(C)芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会

アニメージュプラス編集部

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