• 鈴村健一が約7年半ぶりのアルバムに込めた「いつか訪れる明るい未来」
  • 鈴村健一が約7年半ぶりのアルバムに込めた「いつか訪れる明るい未来」
2021.11.24

鈴村健一が約7年半ぶりのアルバムに込めた「いつか訪れる明るい未来」

4thフルアルバム『ぶらいと』をリリースした鈴村健一さん



──既存曲6曲を挟んで、『turn on a radio』はポップで明るい曲となっています。

鈴村 これが一番最後に作った楽曲なんですけど、「そろそろパーッと明るいのやろうぜ」となって作った曲になります(笑)。僕、ラジオがものすごく好きなので、ラジオのことを歌った歌が作りたいと思って。「軽快でポップな曲を作ってもらうなら大石昌良さんだろう」ということでオファーをさせていただきました。
大石さんがレコーディングのディレクションからアレンジまで全部やってくださって、出来上がってみたら「メチャクチャ大石さん歌ってくれてる!」みたいになってて(笑)。オーイシイズムがたっぷり入った楽曲になりました。

──次の『また会える』については?

鈴村 この楽曲を聴いてくれた人は「またこの音楽を通してみんなで繋がりましょう」とか「またライブで会いましょうね」みたいに感じてくれると思うのですが、じつはこの曲のテーマは「記憶」なんです。
「人の記憶って脆いものだな」と感じる出来事が身近であったのがきっかけで歌詞を書いたのですが、失くした記憶を思い出すトリガーが僕の歌であってくれればいいなと、そんな思いを歌っています。

──ドラマチックな展開が特徴的な『ねがいのいと』についてはいかがでしょうか。

鈴村 俯瞰した視点で物語を綴った、『くものいと』に登場する主人公の視点をイメージして描いたのがこの曲となります。「変化が激しい楽曲を」とR・O・Nさんにお願いしたところ、スローに始まり劇的にテンポが上がっていく、ビックリさせる仕掛け満載な曲を作ってくださいました。メチャメチャかっこいい曲になったなと大満足です。

──最後の曲は『開け!』と対をなす『先へ』です。

鈴村 アルバムの最後はこれと決めていた曲ですね。一番自分にとってしんどい時に作った曲ではあるんですけど、「でも前に進んでいこう!」ということをすごくシンプルに歌う曲に仕上がりました。アルバムを総括した、締めくくりにふさわしい歌になったと思います。

──リード曲『くものいと』のMVは、監督&脚本を津田健次郎さんが担当されています。どのような経緯で参加されることになったんでしょうか?

鈴村 津田さんとは、いつも会うたびに「何か一緒にやりたいね」って話をさせてもらっていたのですが、ある日「ショートムービーを撮ったので、よければご覧ください」って連絡をいただいて。それでWOWOWさんでオンエアされた映像を観たら、すごく面白かったんですよ。
そしたら一緒に観ていた僕の奧さんが「じゃあ今度のミュージックビデオは津田さんに撮ってもらったら?」ってアイデアをくれまして。「いいね、それ!」と思って連絡したところ、快諾いただいたというのが経緯となります。

──映像について、どんなお話をされたんですか?

鈴村 「青い」「サイケデリック」「逆行」みたいなキーワードだけ伝えて、あとは津田さんにお任せしました。
僕の提案したことというと、映像でお面を被るシーンについて津田さんから「どんなお面にします?」って相談された時くらいですね。ギャップがあったほうがいいなと思って、かわいいけど怖いというお面を探して、僕が好きなペーパークラフトで作られたお面を見せたら「それでいきましょう」ということで採用されました。

──完成した映像をご覧になった感想は?

鈴村 津田健次郎節が炸裂してて最高です(笑)! 1日で撮影したこともあっていろいろ大変だったと思うんですけど、とても完成度が高い映像だと感じました。津田さんらしさが観れば分かる映像に仕上がっていて、すごい才能だなって思いました。ぜひ楽曲ともども楽しんでもらえたら嬉しいです。

──最後に年末に開催される『おれパラ2021』への意気込みもお聞かせください。

鈴村 今回の『おれパラ』は完全配信になりましたので、思う存分、今しかできないライブを作ろうと考えています。いろいろと提案して、どこまでできるのか現在スタッフさんを困らせているところではあるのですが(笑)、観たことのない映像をお届けしようと思ってますので、ビックリしながら楽しんでもらえたらと思います。ぜひ観てください!

>>>4thフルアルバム『ぶらいと』の写真を全て見る(写真5点)

アニメージュプラス編集部

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